ウォリアーズでプレーするクレイは今ファイナルで見納め?
NBAファイナル第1戦、クレイ・トンプソンは36分間の出場で6得点と不発。それでもヘッドコーチ代行のマイク・ブラウンは試合後に彼のディフェンスを称え、得意のキャッチ&シュートだけでなく、チームプレーに徹することのできる万能さがあらためて評価されている。
ケビン・デュラントが加入した今シーズン、トンプソンはオフェンス面で以前ほど目立たなくなっているが、本人は現在の役割に「不満はない」と語る。
ただ、トンプソンが今シーズンを最後にウォリアーズを離れると予想する声は少なくない。トレイルブレイザーズのCJ・マッカラムは、トンプソンがキャリア2回目の優勝を果たした際には、将来的に移籍するとTwitterで明言。また「ファンの皆は、クレイが在籍している時間を楽しんだ方が良い」とも書き込んだ。
Klay gonna get another ring and find his own squad. They better enjoy him while he there ??
— CJ McCollum (@CJMcCollum) June 2, 2017
『贅沢税』を払ってまでチームを維持する可能性は低い
トンプソンは2018-19シーズンまでウォリアーズとの契約を残している。しかし、ウォリアーズは今オフにフリーエージェントになるステフィン・カリーが5年総額2億ドル(約220億円)超えの『スーパーマックス契約』を結ぶことが確実。さらにウォリアーズは、デュラントとの再契約という問題も抱えている。
もしウォリアーズが、チーム総年俸の上限にあたるサラリーキャップを超え、リーグに贅沢税を支払うことを受け入れれば、今のメンバーを維持することは可能だ。しかし、球団経営を圧迫する『タブー』を選択する可能性は極めて低い。
つまり、遅かれ早かれ、カリー、デュラント、トンプソン、ドレイモンド・グリーンらによる『スーパーチーム』解散の危機は訪れる。そして、全選手が年俸カットを受け入れない限り、解散は免れない。
カリーとの『スプラッシュ・ブラザーズ』を見続けたい気持ちもあるが、本来ならエース級の実力を持つトンプソンが引っ張るチームを見たい、というファンも少なくないだろう。それは戦力均衡をモットーとするNBAの目指す方向でもある。
ファイナルの結果は別として、ウォリアーズのフロントはこの夏に正念場を迎える。
CJ・マッカラムの指摘は、ファイナルを楽しみたいウォリアーズのファンにとっては決して気分の良いものではないだろう。ただ彼は「今のうちにクレイのプレーを目に焼き付けておけ」と素直な気持ちでアドバイスしているのかもしれない。