リバウンドや守備でも貢献「頼れる武器が複数ある」

ホークスはトレードデッドラインを前にトレイ・ヤングとクリスタプス・ポルジンギスを放出した。ダイソン・ダニエルズやジェイレン・ジョンソンといった若手中心に切り替えながらも、ここまで勝率5割前後とプレーオフを狙える位置に付けており、ケガと病気でコンスタントにプレーできていなかったベテラン2人の代わりに、新たなチームのタイムラインに合う即戦力を補強している。

その一人がジョナサン・クミンガだ。ウォリアーズの完成されたチームスタイルにフィットできずに出場機会を失っていた彼は、ホークスでのデビュー戦でベンチから出場して27得点を記録。2試合目は現地2月26日のウィザーズ戦で、先発起用に応えて17得点9リバウンド3アシストの活躍を見せた。

トレイとのトレードで1月中旬にホークスに加入していたコーリー・キスパートも、新天地で存在感を見せている。このウィザーズ戦ではベンチから28分の出場で、3ポイントシュート成功6本を含むキャリアハイの33得点。古巣相手にそのシュート力を爆発させた。

「キャリアハイを更新できてうれしいよ」とキスパートは言う。「ウォーミングアップの時からボールの感触が手に馴染み、調子が良いと感じていた。最初のコーナースリーが決まった時に『今日は良い流れになりそうだ』と思ったよ。そこから仲間たちがイージーなチャンスをお膳立てしてくれたおかげで波に乗れた」

「試合中は誰にも記録のことは気付かれたくなかった。余計な意識を持つことなく、試合の流れに乗っていたかったんだ。あれだけ良いリズムに乗れることは滅多になくて、アスリートはみんなこういう感覚を追い求めてプレーしている。この感覚を瓶詰めで保管して、どの試合にも持ち込めたら良いんだけどね(笑)」

キスパートは2021年の1巡目15位指名を受け、4年半をウィザーズで過ごした。「かつてのチームメートたちと戦うのは不思議な気もするけど、対戦するのは楽しいよ。これまでのキャリアを通して、日々の練習で競い合ってきた仲間だからね。僕はチームメートともコーチ陣とも仲が良かったから、旧友と再会した気分だった。その試合で素晴らしいプレーができたのは本当に特別なことだ」

それでもウィザーズはここ数年、毎年のように生え抜きの選手を放出しては再構築を繰り返しており、キスパートも「トレードは覚悟していたから、心の準備はできていた」と振り返る。

「4年半をかけて築き上げた人間関係から離れるのは辛いよ。あっという間に新しい町に来て、新しいチームでプレーすることになって、変化に圧倒された面はあった。でもようやく落ち着くことができ、今ここで新しい人間関係を築き始めている。プロバスケ選手がまだ一度しかトレードを経験していないのは幸運だと思う。初めてのトレードで戸惑っていた僕を温かく迎え入れたホークスには本当に感謝しているんだ」

キスパートはキャリア通算38.1%で3ポイントシュートを決めており、シュートタッチが良い日に周囲の良いチャンスメークがあれば、これだけ決めることに不思議はない。彼が誇るのは、シュートタッチが絶好調の試合で6本のリバウンドを取り、ディフェンスでもチームに貢献したことだ。

「頼れる武器が複数あるのが僕の強みなんだ」とキスパートは語る。「僕はNBAで身体能力が高い方でも、フィジカルが強い方でもないけど、リムにアタックすることはできる。ここ数年でそのスキルを磨き、3ポイントシュートが入らない日でも使える自分の強みができた。ホークスのオフェンスはパスを回してボールを動かし、ペースを重視する。3ポイントシュートを打ててリムも攻められる僕のスタイルは、このチームのバスケと上手く噛み合うはずだ。僕は今このチームのバスケを学んでいるし、みんなも僕のプレースタイルを理解しようとしてくれている。そうやって一緒に成長していけるのが楽しみだよ」