東藤なな子

「試合の流れを変えたり、強度を上げることは自分にできる」

バスケットボール女子日本代表は3月11日よりイスタンブール(トルコ)で開催される女子ワールドカップ予選トーナメントに向け、強化合宿を行っている。

昨年夏の『FIBA女子アジアカップ2025』に続き代表に招集された東藤なな子は「コーリー(ゲインズヘッドコーチ)がポジティブな雰囲気で作ってくれているので、すごく良い雰囲気」と、合宿の様子を語る。

メディアデーが実施された2月22には、コンディション不良で赤穂ひまわりの離脱が発表された。高さと走力を兼ね備える赤穂の離脱は当然ながら痛手で、東藤も「ひまわりさんがいることでプラス要素はあったと思う」と言う。それでも、アジアカップ2025も赤穂抜きで戦ったこともあり「前回やってきたモノをさらにチームとしてアップさせていく段階」ととらえ、ゲインズヘッドコーチが推し進める『ペース&スペース』の理解を深めることが重要と語った。

「アジアカップではディフェンスでやられていた部分も多かったので、ディフェンスの強化はもちろんしていかないといけないです。トランジションでフルコートで戦う日本の速いバスケットは誰がボールをプッシュしてもいいので、早くフロントコートに入って、攻撃回数を増やすことが大事だと思っています。『ペース&スペース』の良いスペーシングと速いペースももっと高いレベルでできると思っているので、そこは強化していきたいです」

東藤の強みはフィジカルを生かしたディフェンスと切れ味鋭いドライブで、国内トップクラスのウイングとして東京、パリと2大会連続でオリンピックに出場した。そして、ゲインズ新体制となってからはポイントガードにもチャレンジし、プレーの幅は広がっている。この万能性は確実に日本の力となるが、次のような役割を主にこなしたいという。

「前回からディフェンスとアタックの部分については言われているので、引き続きその役割はやっていきます。ディフェンスやペイントアタックなど、試合の流れを少し変えたり、強度を上げることは自分にできると思っているので、そういうところでアピールしていきたいです」

東藤なな子

速攻を出すには「最初の三歩がすごく大事」

また、東藤は主力となったWリーグの2018-19シーズンからずっと、オフェンスリバウンドを平均1本以上獲得しており、跳躍力を生かしたリバウンド力も魅力だ。速攻を繰り出すにはディフェンスリバウンドを確保することが重要であり、高速バスケットを実現する上でも彼女の働きは大切になる。東藤は言う。

「全員がボックスアウトをしてリバウンドを取り切ってからのスタートを速くというイメージで、先走りすることはリスクがあると思っています。守り切った上で全員で走り、スペースを見つけてアタックのチャンスを狙っていく感じです。基本的にはオフェンスのほうが有利だと思っているので、取った瞬間に全員が最初の三歩を意識して走って、スペースを良くしていれば、アタックもしやすいです。ディフェンスがカオスな状態で崩していくという意味では、最初の三歩がすごく大事になってくるかと思います」

アジアカップ2025は準優勝を果たしたが、ワールドカップ予選トーナメントではさらなる強敵と戦う。だからこそ東藤はあらためて気を引き締め、合宿での時間を大切にしていく。「前回のアジアカップ(の対戦国)に比べたらレベルアップしているので、よりフィジカルにやっていかないといけないですし、自分のパフォーマンスもより一段階上げないといけません。戦術もより理解を深めていかなければいけないので、練習中から一つひとつのプレー強度を高めてやっていきます」