琉球戦ゲーム1で24得点の大暴れ
アルティーリ千葉は2月14日、15日に行われたホームでの琉球ゴールデンキングス戦に連敗した。しかし、残り1秒で岸本隆一に劇的3ポイントシュートをくらって85-87と惨敗したゲーム1は、第4クォーター序盤に14点のビハインドを負ったところから残り2分で逆転に成功。ゲーム2は55-73と最終的には大差がついたが、第4クォーター序盤までは互角の戦いを演じていた。
ここまで12勝27敗とリーグ下位のA千葉だが、今回の琉球戦に限らず上位陣相手に健闘している試合は少なくない。成績以上の競争力を見せているチームにあって、中心選手の1人としてステップアップを続けているのがポイントガードの黒川虎徹だ。
プロ2年目の黒川は、ルーキーイヤーに57試合出場で平均15分38秒出場、8.4得点、3.6アシストを記録。昨シーズンのB2からカテゴリーが上がったものの、ここまで36試合出場で平均21分13秒出場、9.9得点、4.1アシストとスタッツを向上させている。琉球との連戦でも2試合続けて2桁得点をマークし、特にゲーム1は第4クォーターに3ポイントシュート3本中3本成功を含む13得点と試合を支配し、トータル24得点の大暴れだった。
ゲーム1の試合後、黒川は自身の活躍をこう振り返った。「第1クォーターの最初、琉球さんが僕のピック&ロールに対して、たぶんアンダーの守り方をとってきました。その時に『今日は打とう』と決めて思い切りやれたことが、第4クォーターに繋がったと思います」
「自分のやるべきことをやろうと原点に立ち返れた」
この試合の黒川は3ポイントシュートに加え、ドライブからのフローターも確率良く決めるなど、積極的なアタックが目立っていた。そこには次のような精神面の変化があった。
「(12月20日、21日の)宇都宮ブレックス戦の後くらいから3ポイントシュートの成功率が落ちてきたことをちょっと気にしすぎたことで、ペイントタッチができず2ポイントシュートも少なくなっていました。今週はもう思いっきり、自分のやるべきことをやろうと原点に立ち返れたことが結果に出たと思います」
今のA千葉は、強豪と終盤まで互角に渡り合いながら勝ちきれない試合が続いている。このあと一歩の壁を乗り越えるために何が必要なのか。黒川は「やっていることは正しいと思いますし、ヘッドコーチが求めていることを遂行できれば今回みたいな接戦になると思います」とチームの目指している方向性に手応えを得ている。
その上で「負けている試合は第3クォーターの入りが良くなく、どうしても追いかける展開になってしまいます。そこから追いついても、最後に負けてしまうことが多いです。今やっていることの精度を上げつつ、第3クォーターの入りをより大事にしていけたら、勝機はもっと生まれてくると思います」と課題を語る。
結果が示すように課題はいろいろとあるが、それでも黒川は「個人としても、チームとしても自信は徐々についてきていると思います。シーズン序盤より僕もチームも良い状態だと思います」と話す。実際、リーグ全体でも2桁に近い平均得点と、4.0アシスト以上という数字を残している日本人選手は少なく、それを大卒2年目の黒川が成し遂げていることは彼がリーグ屈指の若手有望株であることの何よりの証明だ。
A千葉があと一歩で勝ちきれなかった試合を勝てるようになるためにも、黒川にはさらなる飛躍が期待される。彼は大きな期待にふさわしい可能性を持ち、リーグ屈指の日本人ポイントガードになれるポテンシャルを示している。

