「事前にお話はさせていただいていましたが、連携に合意したのは指名後になります」
1月29日に行われた『Bリーグドラフト2026』では、1巡目から3巡目までで11名の選手が指名を受けた。各クラブの指名選手が話題となったと同時に、長崎ヴェルカと滋賀レイクスの間で合意した『育成契約選手制度』を活用した相互連携にも注目が集まった。
これは登録数14名もしくは13名のうち、2名を上限に期限付移籍について所属クラブが選手の逐次合意を得ることなく自由に決定することができる契約制度だ。長崎が1巡目4位で指名した岩下准平(筑波大学)と、滋賀が2巡目2位で指名した田中流嘉州(大東文化大学)がそれぞれ選手契約締結に至った場合、相互に期限付移籍することになる。
滋賀レイクスvs三遠ネオフェニックスの第1戦終了後、会見が行われ滋賀の原毅人代表取締役社長と眞庭城聖GMが登壇。原社長は時系列に沿って、今回の相互連携の流れを説明した。
「(長崎と)事前にお話はさせていただいていました。選手についてはいくつかの想定をさせてもらっていて、連携に合意したのは指名後になります。(岩下選手を獲得する意向は)ありました。それと同時に長崎さんが中長期の戦力として育成していきたい選手の希望と合致したということです。戦力としての期待値のタイムラインがあり、私たちは岩下選手を即戦力として直近で欲しかった。長崎さんは、もう少し先を見て岩下選手の期待値を設定しているのかと思います。報酬と指名順(長崎6位/滋賀16位)の兼ね合いがあり、この連携に至りました」
つまり、今回の連携は即戦力で岩下を指名したかったが1巡目の指名順位が低かった滋賀と、育成を考えて田中を指名したかったが2巡目の指名順位が低かった長崎のニーズが合致した結果だ。そして原社長はクラブ間の連携合意がなされた段階で、それぞれの選手には伝えたと補足した。連携合意の発表についても、それぞれのクラブと選手間の契約締結後に行う選択肢もあったが、ドラフトから日が開くとファンやステークホルダーの期待を裏切る可能性があるため、合意後にすぐに発表したと言う。
滋賀が即戦力として欲した岩下について、眞庭GMはこのように語る。「彼はエリートキャリアを歩んできた選手で、全国レベルで結果を残してきた選手です。世代を代表するポイントガードの1人で、アシスト力やゲームメーク力がピカイチで、それに加えてシュート力もあるのが彼の魅力です。大ケガを2回経験して、それを乗り越えてきたメンタリティもあると思います。高いポテンシャルがある選手と評価しています」
ただ、即戦力として期待はしているがプレータイムの確約はしておらず、ガード陣が多いロスターの中で競争意識を高める狙いもあるという。「ディフェンスはB1の強度でどれだけできるか判断が必要なので、練習から入ってもらって試合に出て、彼自身で証明する必要があることになります。それぞれの強みや役割はバラけているので、補い合う感じです。例えば、游艾喆はアシスト力やゲームメーク力が高いですが、ポイントガードの得点力も考えていきたいので、岩下選手には期待したいです。連敗している状況で、新しいスパイスとしてチーム内の競争力を上げる狙いもあるので、良い加入になると思っています」
