「修正するところはありますけど一つ自信にして良い」

1月28日に千葉ジェッツは、ホームで行われた宇都宮ブレックスとの地区上位対決を79-72で制した。この結果、レバンガ北海道を併せた3チームが、25勝8敗で並んで東地区首位争いを演じている。

両者互角の立ち上がりから千葉Jは、第2クォーター中盤に入ると富樫勇樹、ジェフ・ギブスが連続3ポイントシュート成功で流れを引き寄せる。さらにタフな守備で宇都宮にタフショットを打たせると、そこからナシール・リトル、渡邊雄太を中心にトランジションから得点を重ねることで39-33とリードして前半を終える。後半に入っても千葉Jは、守備の強度を維持すると長距離砲を効果的に沈めることで主導権をキープ。危なげない試合展開で逃げ切った。

千葉Jはレギュラーシーズンの折り返し初戦となった琉球ゴールデンキングス戦で痛恨の連敗。大黒柱のジョン・ムーニーが離脱という大きなマイナスがあったにせよ、この試合にも敗れれば3連敗と大きな失速となりかねないところでしっかりと踏ん張った。

千葉Jのトレヴァー・グリーソンヘッドコーチは、次のようにチームを称える。「(ムーニーがいない)現状は『キャプテンがいない』『ベストリバウンダーがいない』と言い訳をしやすいです。ただ、こういう時だからこそ『ネクスト・マン・アップ』のメンタリティで、残った選手たちが『自分がやってやるぞ』とステップアップすることが大切です。今日の試合は、本当にインテンシティ高く試合に入ることができて良かったです」

そして、三つ巴で激しい地区首位争いを続けている宇都宮に対しての強い対抗意識をのぞかせる。「ブレックスさんとは同じ地区で、チャンピオンシップでのホームコートアドバンテージを懸けて戦っている相手です。11月に対戦して連敗を喫した時は、ディー・ジェイ(ホグ)にナズ(リトル)が故障で、ケニー・ローソン・ジュニアが在籍と今とは大きく違う状況で良いプレーができず、残念な結果でした。今日に関しては、ブレックスさん相手にしっかり戦えることを示したかった。それを実行した選手たちを誇りに思います」

積極的なペイントアタックを仕掛け、15得点7リバウンド2ブロック1スティールと攻守に渡って活躍した渡邊は、次のように試合を振り返る。「先週末、個人としてもチームとしても反省点の多い、不甲斐ない試合をしてしまいました。そこから今日、宇都宮さんという素晴らしいチーム相手にこういう勝ち方ができたことは、修正するところはたくさんありますが一つ自信にして良いと思います」

「スタートよりもエナジーを出すことが今の自分の役割」

先週の琉球とのゲーム1で31点差の大敗を喫した後、千葉Jは翌日のゲーム2、そしてこの試合と先発の布陣を変えた。ベンチスタートとなった渡邊は「ああいう立ち上がりをしてしまったのは選手の責任だと思っているので、スターターから変えられたところは自分がまだまだ成長しないといけない部分だと思っています」と語り、与えられた役割でベストを尽くすのが自分のフォーカスすべきことと強調する。

「ベンチから出ることでプレーの質が落ちることは絶対にあってはならないです。スタートよりもエナジーを出してプレーすることがベンチから出る今の自分の役割だと思います。コーチも『よっぽどのことがない限り、しばらくはいろいろ考えながらやる』とおっしゃっていたので、どういう使われ方であろうと、コーチとチームを信じてやっていきたいです」

千葉Jは後半戦最初の3試合で、琉球、宇都宮と昨シーズンのリーグファイナルに出場した強豪と連戦し、今のチームの実力を図る絶好の機会となった。1勝2敗と負け越してしまったが、琉球とのゲーム1の大敗がカンフル剤となり、その後の2試合では球際の激しさを筆頭に、本来あるべきプレー強度を取り戻したのは大きな収穫だ。

「まだまだ成長しないといけないところはあります」と前置きした上で、渡邊は次のように手応えを語る。

「今日はおそらくシーズンハイの23オフェンスリバウンドでした。ムーン(ムーニー)がいないからこそ全員でリバウンドを取りにいかないといけないという意識でプレーした結果、このリバウンド数になったと思います。当然、ムーンがいないのは痛い部分ですが、だからといってそれを言い訳にはできないです。長いシーズン、どのチームもケガ人を抱えながら戦っています。ケガ人が出た時、どれだけ一人ひとりがステップアップしてチームのために役割を遂行できるかが大切です」

渡邊個人でいうと、一つ気になるのはこの試合も3ポイントシュート3本中成功なしに終わるなど、年明けから長距離砲の成功率が上がってこないこと。もちろんシュートは水モノで長いシーズン浮き沈みがあるが、渡邊は打ち切ることを何よりも意識していると語る。

「ここ数試合、3ポイントシュートは入っていないですが、12月くらいからの3ポイントをすべて見返すと悪いシュートは打っていない印象で、入っている時と外れている時に大きな違いは映像からあまり見えていない。ちょっと力が入ってしまっている部分があると思っています。自分の中で絶対にやってはいけないのは迷うことです。入らないからと打つべきタイミングで一瞬でも躊躇してしまう、打つべきシュートを打たないとなったら自分がコートに立っている意味もなくなってしまうと思っています」

一方、シーズンを通して故障に苦しんだ昨シーズンと違い、ここまで大きな離脱がなくプレーできていて、コンディション面には大きな違いがある。「昨シーズンのように、出たらすぐに足が疲れるといったことは今シーズンに関してはないです。引き続き健康を維持しながら、パフォーマンスの部分をしっかりと上げていければと思っています」

ムーニーが不在の中、千葉Jは今週末にここ10試合で9勝と絶好調の佐賀バルーナーズとアウェーで対戦。さらにリーグ上位のアルバルク東京、佐々木隆成の復帰で役者が揃った三遠ネオフェニックスと引き続きタフな試合が続く。この厳しい日程を勝ち抜くには、渡邊がヘルシーな状態でコートに立ち続けることが重要だ。