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パチューリアの子供が通う学校の警備を強化する事態に

ウォリアーズのザザ・パチューリアを取り巻く環境がエスカレートしつつある。

スパーズとの西カンファレンス決勝の初戦で、パチューリアが仕掛けたディフェンスによりカワイ・レナードは故障。彼が大きく踏み出した足の上に着地したことで、左足首の負傷を悪化させてしまい、第2戦から欠場を続けている。

故意かどうかは判別できない。だが、スパーズ指揮官グレッグ・ポポビッチが「不適切なプレーだった」と、パチューリアを非難したのを機に、スパーズファンはパチューリアへの徹底攻撃を開始。パチューリアを相手取り訴訟を起こすファンも現れ、ついにはSNS上で同選手と家族を脅迫する者が現れる事態にまで発展している。

『USA Today』によれば、ファンからの脅迫により、パチューリアの子供が通う学校前の警備が強化されたという。パチューリアはファンの反応に理解を示しつつ、ポポビッチの発言がファン感情を煽ったと語った。

「ポップ(ポポビッチの愛称)の発言すべてを批判するわけではないけれど、彼の言葉には影響力がある。『ポップがそう言うなら』と思うファンは多いはず」とパチューリアは言う。また「自分への脅迫なら構わない。でも、妻や子供たちへの脅しは間違っている。そのことに気づいてもらいたい」と、過剰な反応を見せるファンに自制を求めた。

どれだけ敵意を持とうとファンの自由だ。パチューリアが「自分への脅迫なら構わない」というのは、バスケットボールの興行で起きるライバル意識のぶつかり合いも『ゲームのうち』と考えているからだ。ただ、試合中に起きるすべてはコート上で完結すべき出来事。家族にまで脅威が及ぶ事態は、シリーズが盛り上がっていることの証ではあれ間違っている。