タイリース・マクシーの52分出場、44得点も報われず
セブンティシクサーズはジョエル・エンビードが3週間ぶりに復帰し、今シーズン初めてタイリース・マクシーとポール・ジョージのトリオが揃い踏みとなった。この3人にVJ・エッジコムとドミニック・バーローを加えたスターティングファイブに、ベンチにはクエンティン・グライムズとジャレッド・マケインがいて、ようやくタレントが揃った感がある。
しかし、現地11月30日のホークス戦はダブルオーバータイムの末に134-142で敗れた。エンビードは30分の出場時間制限があり、ジョージもまだ無理はできない。ルーキーのエッジコムもふくらはぎの肉離れから復帰したばかり。この3人は2回目の延長ではコートに立たず、この5分間を運動量とプレー強度で上回ったホークスが制した。
メンバーは揃ったとはいえ、コンディションはまだ十分ではないシクサーズを引っ張るべきはマクシーだが、彼もまた疲労困憊だ。52分のプレーで44得点を挙げた彼は、1回目のオーバータイムで2点リード、残り4.6秒という場面でフリースローを2本連続で落としている。
だが、彼を責める者はいない。ここまで全試合に出場し、プレータイムはリーグトップの40.7分、リーグ3位の31.7得点を記録している。開幕からケガ人続出のシクサーズが勝率5割をキープできているのは、マクシーの孤軍奮闘あってこそだ。
エンビードはヒザのケガを抱えており、試合後に痛みが出るかの不安を抱えながらのプレーを余儀なくされている。それでも今回は思い切って9試合を欠場したことで、動きは良くなっていた。「1カ月近く試合から遠ざかり、コートで練習できたのも2回だけ。それで攻守に走るのは厳しいけど、特に前半はすごく良い感じでプレーすることができた」とエンビードは言う。
「今日の試合結果に腹を立てている者はいない」とエンビードは続けた。「試合でプレーできて、それをベースとして次の成長に繋げるんだ。まだシュートが決まるか決まらないかの段階じゃない。横移動やジャンプ、そういった動きの質を高めていく段階で、今日はその良いスタートになったと思う」
誰もが完全な健康体で100%のプレーをしたいと願うものだが、厳しいプロの世界でそれは望めない。80%なら80%の、60%なら60%の状態を受け入れてベストを尽くす必要がある。シクサーズはこのホークス戦に敗れて10勝9敗。それでもまだシーズン序盤で、勝率5割をキープしていれば巻き返しはいくらでも可能だ。
エンビードが言うように、個々の選手が少しずつ状態を上げていけば、いずれチームとして噛み合う日も来るだろう。100%のプレーができないことに怒ったりモチベーションを落とすのではなく、我慢して一歩ずつ前進することが今のシクサーズには必要だ。
back to back & 1's for @TyreseMaxey 📈 pic.twitter.com/uNshuKHAso
— Philadelphia 76ers (@sixers) December 1, 2025
