カイル・ラウリー

歓声を上げる不適切なリアクション

トロントでのNBAファイナル第5戦でウォリアーズのケビン・デュラントが負傷した直後、一部のラプターズファンが歓声をあげ、彼に向かって「バイバイ」と手を振る姿が見られた。アキレス腱を痛めたデュラントは自力で立ち上がることもできず、チームメートの肩を借りてロッカールームに戻った。

この時、ラプターズのカイル・ラウリーらがホームのファンに歓声をあげることを止めるようにたしなめ、彼はデュラントのもとに駆け寄った。

ラウリーは、試合後の会見で一連のファンの反応について聞かれると、「ファンは、彼のケガの程度が分からなかったのだと思う。ただ彼が倒れて、ケガをしたくらいにしか見えなかったのだろうね」と答えた。

「このリーグでは、僕たち選手全員が兄弟のような関係なんだ。彼のような選手がケガをするところなんて見たくない。周りは、自分たちの事情を知らない。分かってもらいたいのは、今日のようなことは起こって欲しくない。気持ちの部分に影響はなかった。彼がケガをしても自分たちは試合を続けて、最後までプレーした」

デュラントのように『超』がつくスーパースターともなれば、アンチも多い。だが、負傷を抱え、万全ではない中でもチームのためにプレーした彼は称賛されるべき存在だ。ファイナルという大舞台で、チームの初優勝がかかった状況で興奮していたにしても、嫌な気分にさせられる不適切なリアクションだったと言わざるを得ない。