ラプターズ

「一生に一度しかないチャンスです」

球団が創設された1995年から24年後の2019年、ラプターズファンが待ちわびた初優勝まで、あと1勝に迫っている。

王者ウォリアーズとラプターズによるNBAファイナルは、第4戦までを終えてラプターズが3勝1敗とリードし、王手をかけた。次の第5戦は、6月10日にラプターズ本拠地スコシアバンク・アリーナで行なわれる。試合まであと2日もあるが、ある熱烈なファン2名は、すでに会場の外に隣接されたファンスペース、『ジュラシックパーク』のゲート前にテントを張って野宿し、その時を待っている。

カナダのオンタリオ州ケンブリッジに住むアンジー・テイラーさんとタイラー・シートンさんは、昨日の第4戦を『ジュラシックパーク』で大勢のファンと観戦した後、テントを張って第5戦を待つことを決めた。

『CBC』によれば、大のラプターズファンという2人は、身の回りのものと食料、ポータブルのコンロなどを持ち込み、交代で眠りながら第5戦まで『ジュラシックパーク』のゲート前に並ぶつもりだという。シートンさんは、「月曜の試合までここに滞在します。Go Raps Go!」と、『CBC』にコメントしている。

テイラーさんは、会場を訪れるラプターズファン、もしくは同じようにゲート前に並ぶファンと言葉を交わしながら、第5戦への熱を高めていきたいと言う。「ラプターズは本当に素晴らしいチームで、ファンのみんなもフレンドリーなんです。トロントの人たちは、本当に優しいんですよ」

熱烈なファンなら、球団の初優勝の瞬間に立ち会いたいと願うもの。そのためなら、数日の野宿くらい大したことではないのだろう。シートンさんは「ラプターズが歴史を作り出す瞬間に立ち会えるなんて、一生に一度しかないチャンスです。並ぶ価値はありますよ」と、話した。

ラプターズの選手、コーチは決して口に出さないだろうが、王者に反撃の糸口を与えないためにも、ホームでの第5戦で決着をつけるつもりのはず。歴史的瞬間が誕生するかもしれない6月10日は、トロントがラプターズ一色に染まる1日となる。