デマーカス・カズンズ

グリーンに送信したメール「俺を信頼してもらいたい」

ラプターズとのNBAファイナル2019第2戦、ウォリアーズは先発にデマーカス・カズンズを起用した。

クリッパーズとのファーストラウンド第2戦で左大腿四頭筋の断裂という重傷を負ったカズンズは、第1戦で復帰したばかりで、コンディションも万全ではないと見られていた。それでも終わってみれば28分37秒プレーし、11得点10リバウンド6アシスト2ブロックの活躍で勝利に貢献。試合の流れを変えた第3クォーター開始からの18-0の猛攻の際には、リバウンドとアシストで繋ぎ役としても機能した。

チームの信頼に応えたカズンズだったが、その信頼を誰よりも求めたのも、カズンズだった。ドレイモンド・グリーンは、第1戦後にカズンズから送られてきたメールの内容について、『The Athletic』に、こう語った。

「彼からメールがあったのは、第1戦の後だった。『俺はこの瞬間をずっと待っていたんだ。準備は出来ている。俺を信頼してもらいたい』ってね。コーチ(スティーブ・カー)も彼を信頼したし、自分たち全員も彼の力を信じた。そして、チームにとってすごく良いプレーをしてくれた」

昨年の1月下旬にアキレス腱を断裂したカズンズは、自らミッドレベル例外条項での年俸を受け入れてウォリアーズ加入を決めた。それもこれも、ファイナルという大舞台で結果を残すためだった。

キャリア初のファイナル先発について、カズンズは「スティーブには、チームのために必要なことなら何でもやると伝えていた。ベンチからの出場でも、先発でも、8分の出場でも、40分の出場でも、何でもやると伝えていた。チームに必要な形で役に立ちたい。コートに立ったら、力を出し尽くすよ」とコメント。復帰するのも困難な重傷と戦い、決して諦めなかった理由を聞かれると、彼は次のように答えた。

「まず、自分はこの舞台に立ちたかった。このためにずっと努力してきたんだ。球団から復帰できる可能性がわずかだけれどあると伝えられてからは、あとは自分次第だった」

ケビン・デュラントの復帰が近いと言われているものの、ケボン・ルーニーとクレイ・トンプソンも負傷した今、ウォリアーズにとってカズンズの存在は心強い。

長く、辛いリハビリをこなしてきたカズンズは、今、念願の舞台で躍動している。