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キャブズの『飛び道具』が炸裂し、試合の主導権を握る

キャバリアーズとラプターズによる東カンファレンス準決勝第2戦。キャブズが終始3ポイントシュートを高確率で成功させ、序盤から主導権を握り125-103で圧勝した。

序盤は互いにリングへアタックしズレを作り出そうとするも、ディフェンスがそれを上回る。だがその中で少ないノーマークのチャンスでシュートを決めきれないラプターズに対し、キャブズは高確率で3ポイントシュートを沈めリードを奪った。

第1クォーター残り6分、JR・スミスの3ポイントシュートが決まり、早くも点差を2桁に乗せる。キャブズは第1クォーターで5本の3ポイントシュートをすべて沈め、34-22と幸先の良いスタートを切った。

第2クォーターに入るとレブロン・ジェームズがその力を発揮する。チームとして作られたプレーではなく、1on1から連続で3ポイントシュートを沈める。レブロンのドライブはファウルでしか止められず、フリースローを次々と獲得していった。

守備ではリーグ5位の平均27.3得点のデマー・デローザンを徹底したマークで前半をわずか1点に封じ込め、キャブズが62-48とリードし前半を終えた。

相手に精神的ダメージを与えるキャブズ盤石の試合運び

後半に入ると、なかなか点差が縮まらないラプターズはフラストレーションを溜めていく。サージ・イバカがレブロンを突き飛ばし、ゴールを許した上にフリースローを献上。審判のコールに過剰反応したカイル・ラウリーがテクニカルファウルを犯すなど自ら逆転を困難なものにしていった。

レブロンがショットクロックギリギリのところから3ポイントシュートのファウルを誘発するなど、相手の焦りを逆なでするプレーを連発し、余裕を持って得点を積み上げていく。

残り5分40秒、集中力が切れ始めたラプターズのディフェンスに対し、キャブズはシンプルなピック&ロールからトリスタン・トンプソンがダンクを決めて点差を20に。その後もカイリー・アービングがアシストを量産し、99-73と勝負をほぼ決定付けた。

キャブズは最後まで3ポイントシュートの成功率が落ちず、チャニング・フライのこの日5本目の3ポイントシュートシュートで107-77と点差を30に乗せ、ラプターズに引導を渡した。

レブロンが21本のフリースローを獲得し39得点。終始好調だった3ポイントシュートは33本中18本の成功(54.5%)と、その破壊力を存分に見せ付けた。ディフェンスではデローザンに狙いを絞り、完全に抑え込んだ。5得点は彼にとってはショックな数字だろう。

キャブズにレギュラーシーズン終盤に見せた脆さは皆無。キャブズはプレーオフに入り6連勝、連覇を目指す王者の強さばかりが目立つ一戦となった。