完勝を収めるも北海道を「対戦が楽しみ」と称える
4月15日、栃木ブレックスはレバンガ北海道とのホームゲームに78-68で勝利した。互角の戦いで推移した前半から、第3クォーターで一気に突き放すと、第4クォーター早々にリードを20点にまで広げての逃げ切り勝ちと、危なげない試合運びだった。
栃木を勝利に導いた立役者は、ライアン・ロシター。ともにゲームハイとなる26得点24リバウンドと、2部門で20以上をマークする『20・20』を達成し、攻守に両面で抜群の存在感を披露した。
スコアの流れでは栃木の完勝と見えるゲームだったが、ロシターは違った意見を持っており、試合後の会見ではまず次のように総括している。「とてもタフな試合でした。北海道はしっかりコーチされて、チームとして意識が統一されているチームです。そして、常にハードにプレーしています。その証拠に20点以上あったリードを(残り約2分には)9点にまで縮められてしまいました。彼らはやるべきことをハードにプレーする相手であり、対戦を楽しみにしています」
そして、自身のパフォーマンスについて、「まずは勝てたことがうれしいです。自分のパフォーマンスについて普段であれば決められるシュート、決めるべきシュートを落としてしまいました。ただ、リバウンドに関してはプライドを持って向かっているので、そこはしっかりできたのは良かったです」と、特にオフェンス面では26得点をあげながら満足はせず。また、『20・20』については「勝つことが最優先。その上で、19リバウンドであと一歩となるよりは、達成できて良かったです」と語っている。
ギブス、竹内とチーム内で競うオフェンスリバウンド
北海道のインサイド陣といえば、218cmのジョーダン・バチンスキーが加入し、211cmのダニエル・ミラーとのツインタワーを擁する。それでもロシターとジェフ・ギブスは2人合わせて2点シュートを26本中14本と高確率で沈め、計40得点をマークした。
「バチンスキーとミラーは、自分とギブスよりサイズが大きいのですが、どういうオフェンスをすれば優位に立つのは分かっています。ゴール下でポストアップするのではなく、トランディションの中で攻めたりと自分たちの強みを生かしていくことです」と、俊敏性や機動力といった自分たちのアドバンテージをうまく生かせたと振り返る。
そして、勝利の鍵となったロシター自身の9本を含む21本のオフェンスリバウンドについては、「僕とジェフ、公輔は同じチームですが、3人でオフェンスリバウンドを争うような意識でリバウンドを取りに行っています。自分と公輔、もしくはジェフと公輔、どんな組み合わせでもオフェンスリバウンドはチームとしてアグッレシブに行っています。そこからセカンドチャンスにつなげられるようにしていきたい」と、チームの強みに自信を見せている。
チャンピオンシップに向け、責任感をさらに強める
本日、地区2位のアルバルク東京が敗れたことで、地区優勝へ向けまた一歩前進した栃木。それだけにチャンピオンシップへ向け、どの部分をよりレベルアップしていきたいのか尋ねると、エースとしてよりアグレッシブなプレーをしていきたいと強調した。
「いろいろなことを改善していきたいが、中でもよりシュートへの意識を強くしていきたい。今日も序盤、少し躊躇してシュートを打たない場面があった。いろいろな形のオフェンスを組み立て、他の選手が得点を取る状況を作るのも大事ですが、チャンピオンシップのような局面ではしっかりスコアラーが点を取らないといけない。より意識的にアグレッシブさをチャンピオンシップまでに身に着けていきたいです」
得点、リバウンドともにリーグ屈指の数字を残し、今日もいつも通りの活躍を見せてくれたロシターだが、『いつも以上』の部分もあった。ここまで成功率40%台と苦戦しているフリースローを8本中6本決めたこと。彼が、コンスタントに今日のような確率でフリースローを決めると、相手にとってさらなる脅威となることは間違いない。アグレッシブな攻撃姿勢とともに、どこまでフリースロー成功率を上げていけるのかにも注目だ。
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