ヤニス・アデトクンボ

すでに若手中心のチームは指名権よりも即戦力を優先?

今年のNBAドラフトはプレーオフ進出を果たしたホークスが8位と23位、連覇を逃したサンダーが12位と17位と、未来への投資より即戦力の欲しい両チームが2つの1巡目指名権を保持しています。この両チームの動きはドラフト当日にドラマを生みそうです。

ホークスはCJ・マッカラムと再契約する課題はあるものの、各ポジションにバランス良く選手が揃い、むしろプレータイムを得られないザッカリー・リザシェイのトレードを検討する状況です。ドラフトで欲しいポジションを強いて言えば、センターの控えとマッカラム以後に備えたガードになります。

センターについては高さとスキルを併せ持つセンターのアダイ・マラ、ウイングスパンと運動能力が魅力のモレズ・ジョンソンJr.と、ともにミシガン大の優勝に貢献した即戦力がいます。8位でセンターを指名し、23位でシュート能力の高いベネット・スターツやディフェンス力のあるデイリン・スウェインといった上級生のガードを指名するのが理想に見えます。

サンダーは同じくミシガン大のエースであるヤクセル・レンデボーグを狙っているとの噂です。23歳と上位指名としては年齢が高いものの、すでに完成されたフィジカルなウイングで、20代半ばの全盛期をルーキー契約でロスターに加えられるのは大きな魅力です。ただし、12位で指名できるかは微妙で、今のロスターに抱えきれない若手がいるチーム事情を考えると、レンデボーグ獲得のためにトレードで指名順位を上げてくる可能性があります。

また、ホーネッツも14位と18位を保有していますが、若手はすでに飽和状態で、指名権とのトレードで即戦力を獲得し、プレーイン止まりだったチームに刺激を与えにくるかもしれません。いまだ再建中のネッツやキングスはポテンシャルのある若手を必要としており、14位と18位まで欲しい選手が残っているとなれば、主力を放出することもあり得ます。

さらに大きな動きがあるとすれば、バックスがドラフト前にヤニス・アデトクンボのトレードを決断した時です。バックスは10位指名権を持っていますが、アデトクンボ放出でチームの解体に舵を切るのであれば、マイルズ・ターナーやボビー・ポーティスも絡めたトレードで指名権をかき集め、再建を少しでもスムーズにスタートさせたいと思うはずです。ホークスがドラフトで即戦力センターを狙うのであれば、ターナーを手に入れたほうが戦力としては確実なだけに、トレードに乗るチームは出てきそうです。

ドラフト当日のトレードは毎年の恒例行事ですが、アデトクンボやジャ・モラントといったスター選手が動く可能性をはらんでいるのが今年の特徴です。各チームが入念なシミュレーションをして臨んでも、ドラフト当日に決まる大型トレードからドミノ倒しのようにトレードと予定変更の指名が相次ぎ、一夜にしてNBAの勢力図が塗り替えられる、そんな展開もないとは言い切れないのが今回のドラフトです。