クリスチャン・ブラウン「まずは1対1で負けないこと」
ナゲッツは7日で5試合を戦う過密日程の中で、ディフェンスの強度がガタ落ちになっている。現地3月14日のレイカーズ戦は、レブロン・ジェームズとルカ・ドンチッチが不在の相手に大苦戦しながらも、ジャマール・マレーのクラッチ力で何とか勝利を拾った。その翌日は同じくホームでウィザーズ戦。今シーズンも不振続きの相手だが、ディフェンスが機能しないまま連勝できるほど甘くはなかった。オフェンスで何度も相手を突き放しながらも追い付かれ、123-126の逆転負けを喫した。
一度は足を痛めてもうプレーできないかと見られたマレーが戻って来て、残り30秒でラッセル・ウェストブルックの得点をアシスト。これでナゲッツが121-120と逆転して優位に立ち、ボール・アリーナの観客は総立ちになり「ディフェンス!」と声援を送る。
しかし、今のナゲッツは守れない。相手の何でもないパスワークに混乱し、マレーとマイケル・ポーターJr.が意思疎通でミスを犯す。34得点を挙げたアレックス・サーを警戒した結果、コーナーに走るキーショーン・ジョージを完全にフリーにしてしまい、3ポイントシュートを許した。ヨキッチとのコンビネーションからマレーの得点で追い付くも、最後はジョーダン・プールが強気で放ったディープスリーが勝負を決めた。
「プールにはタフショットを強いていたから、そこはツキがなかった」と指揮官マイケル・マローンは言うが、ディフェンスに問題があったことに変わりはない。「13本のオフェンスリバウンドを許し、3ポイントシュートを19本決められて126失点。ディフェンスをやらずに勝てると思っているなら大間違いだ。終盤のディフェンスで一度でも相手を止めれば勝てたのに、それができなかった」
選手たちがディフェンスに意欲を持っていないと指摘するつもりはない。「だが、48分間ディフェンスの意識があるかと言えばノーだ。それで勝てるチャンスを逃した。プレーオフで勝ちたいなら、まずはディフェンスからだ。その意欲を4つのクォーターを通して持続できないのであれば、勝つチャンスは決してやってこない」
リーグ最下位のウィザーズに今シーズン15勝目を献上した。ナゲッツは12月に敵地でのウィザーズ戦に敗れているが、この時はまだセカンドユニットに課題を抱えていた時期。今回は過密日程ではあってもチームの完成度は上がっており、だからこそマローンは強度不足で負けたことに腹を立てていた。「ウィザーズでもサンダーでも同じだ。ディフェンスなしに勝利はあり得ない」
クリスチャン・ブラウンは「僕らのプレーが良くなかったから負けた。ただそれだけのことで、何を言っても言い訳にしかならない」と試合を振り返る。
「ディフェンスについては、チームディフェンス以前にまずは1対1で負けないこと、そこでどれだけタフに守れるかだ。コンディションを整えて、まずは自分がインテンシティを出していくことで、チームのディフェンスのトーンを上げたい」
ナゲッツはこれから4試合連続で敵地での試合が続く。ブラウンは言う。「スケジュールは厳しいけど、僕らにとっては大事な挑戦になる。レギュラーシーズンは残り14試合。それまでに課題を乗り越えてプレーオフを迎えたい」