ジミー・バトラー

「大活躍できる予感がある。だから笑顔でいられる」

ウォリアーズのGMを務めるマイク・ダンリービーJr.は、「我々は勝つことを目的としたビジネスをしている。そしてもう失敗する余地はほとんどない」と語り、その窮状からチームを救い出す新戦力、ジミー・バトラーを紹介した。

ウォリアーズの一員として最初に発した言葉は「ありがとう。またバスケができてうれしい」だった。これはヒート首脳陣と衝突して試合から遠ざかっていた数週間を指すとともに、今回の移籍に際してウォリアーズと新たな2年契約を結んだことを指している。彼は2027年までウォリアーズの契約下にあり、問題が生じない限りはチームが勝つための全力を尽くす。

一方で最初にメディアから出た質問は「君はサンズに行きたかったんじゃないのか」だった。チームへの忠誠心を確認しようという意図だろうが、バトラーは一枚上手だ。「僕は素晴らしい選択をした。何よりも素晴らしいのは、僕は何も言わないということだ。実際に何が起こったのか、本当のことは誰も知らない。僕が言わない限りはね。僕が言うのは、ここに来ることができて、意味のあるバスケがまたできることがうれしい、ということ。それはこのチームにとっても良いことだと思っている」

ステフィン・カリーやドレイモンド・グリーンと一緒にプレーすることを「彼らは常に勝利を求めてプレーしてきた。その勝利への意欲を尊敬している。最高レベルで戦い、何度も優勝してきた」と語り、チームへの順応については「上手くいくだろう。すべては勝利のためであり、他に重要なことはないからだ」と続けた。

コンディションについても何も問題ないとバトラーは言う。「精神的にもとても良い状態にあるよ。望んではいなかったが、今回の短い休暇のおかげで子供たちと過ごす時間が増え、人生を振り返る時間を持つこともできた。コンディションも万全だし、やる気に満ちている。そして今は僕が何よりも好きな『競い合うこと』ができる」

そしてヒートについて、率直な思いを明かした。「残念だけど、あまり良いことは言えない。僕は最高レベルの仕事をやってきたつもりだが、チャンスを与えられなかった。ただ、ヒートのフロントやそこで働く人々、元チームメートをリスペクトしているし、彼らの成功をいつも願っている。あそこで築いた人間関係には感謝しかないよ」

これに対し、「それなのにヒートを離れた決め手は?」と問われると、バトラーは「良い質問だ」と笑い、「実際のところ、分からない。多分、たくさんの議論があり、そして誰も何も言わなくなった」と続けた。

ヒート退団に至る『バトラー問題』が決着し、彼の戦いはコート外から再びコート内へと移る。「たくさんの噂話が出てきたけど、憶測は憶測にすぎない。そこで起きていることだけが真実だと思ってほしい。僕に言えるのは僕が元気であり、ここで必要とされてうれしいということ。すべては過去のことだから、もういいよ」

そしてバトラーは満面の笑みとともに「前進あるのみだ」と宣言した。「ウォリアーズで大活躍できる予感がある。だから笑顔でいられるんだ。さっきも言った通り、トレーニングなどやるべきことは全部やってきた。今は喜びを取り戻した。早く試合がしたいよ。楽しんで、笑顔で、全力で戦うんだ」