クレイ・トンプソン

「レイカーズに救世主として移籍するとは思えない」

現役時代にレイカーズで2度の優勝に貢献したマイカル・トンプソンは、最近、街の至るところでレイカーズファンから声をかけられることが多くなった。その大半は、息子であるクレイが、来シーズンからパープル&ゴールドのジャージーを着るようになるかを聞いてくるという。

「どこにも出歩けないよ」と『Orange County Register』にこぼしたマイカルは、プロのアスリートになった3人の息子たちをサポートしているが、進路については干渉せず、各々に決めさせるスタンスを取っている。数カ月後にフリーエージェントの権利を手にする次男クレイにとって、NBAキャリア最大の決断になるであろう今年のシーズンオフに関しても、静観している。

マイカルは、クレイがウォリアーズと再契約する可能性が高いと考えている。NBA史に残る記録を打ち立てているピュアシューターの獲得には、サラリーキャップにトップ選手とマックス契約を結べるだけの空きがあるレイカーズら複数のチームが関心を示すことは間違いないが、マイカルは、息子が移籍する姿は想像できないと言う。

「レイカーズファンが、息子にチームでプレーしてもらいたいと言ってくれるのはありがたい。でも、私はそうなるとは思っていない。レイカーズの将来は問題ないだろうが、クレイが救世主として移籍するとは思えない」

ウォリアーズからは、同じくケビン・デュラントもフリーエージェントになるため、球団はどちらとより良い条件の契約を結ぶかを決めなければならない。以前からウォリアーズ一筋のキャリアを希望しているトンプソンは、2017年にステフィン・カリーとスーパーマックス契約を結んだ球団の財政事情を考慮し、減額を受け入れる可能性を示唆したこともあった。それに、もし交渉が上手くいかずにデュラントが移籍したとしても、カリー、ドレイモンド・グリーンというコアが揃っていれば、今後数年は優勝可能な環境にある。

マイカルの希望は、将来的にクレイが故郷のロサンゼルスに戻って来ること。だがそれは、引退後のビジョンだ。

「息子には、引退してからだって、40年はここ(ロサンゼルス)で過ごせると話しているんだ。急ぐ必要はない」

「もしウォリアーズが負けるのなら、その相手はレイカーズであってもらいたい。それなら納得できる」というジョークも忘れなかったマイカルは、息子の去就について、こう述べた。

「私は、いつだって息子を応援している。息子が良い形でプレーできるのなら、私はしあわせだよ」