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ラブが退場し『ビッグ2』頼みも実らず、またも失速

東カンファレンス首位のキャバリアーズと9位ブルズの対戦。

キャブズは50-41とリードして前半を終えたが後半に入ると失速していく。結果的に第2クォーターを22-19で上回り9点のリードを奪ったキャブズだったが、ブルズのターンオーバー(10)の多さに助けられていたにすぎず、キャブズも軽率なターンオーバー(7)を連発し、歯車は噛み合っていなかった。

後半、ブルズはラジョン・ロンドがペースアップを図り、絶妙なアシストパスを供給して流れを引き寄せる。ロンドからジミー・バトラーのアリウープが決まり11-0と走る。シュートタッチの良いニコラ・ミロティッチが連続で3ポイントシュートを沈めるなど、第3クォーターを37-21と圧倒した。

9点のビハインドを背負って最終クォーター、開始13秒でキャブズの逆転への意欲は大きく削がれてしまう。ケビン・ラブがリバウンド争いから5つ目のファウルを犯しベンチに下がる。これでまた歯車が狂い、ノーマークを作ってもフィニッシュが決まらず、レブロン・ジェームズがフリースローを落とすなど大事な場面で差を詰められず、もどかしい時間帯が続く。対照的にブルズはバトラーが要所でジャンプシュートを沈めリードを保つ。

頼みの綱のレブロンがバトラーにスティールされ、そのポゼッションでジャンプシュートを決められてしまい点差は2桁に。点差と時間を考慮してラブをコートに戻すが、早々にファウルを犯し、6分を残してコートを去った。

ラブの退場によりインサイドを攻められず、外からのシュートが増える単調なオフェンスに。それでもレブロンとカイリー・アービングの1on1によって5点差まで詰め寄った。だが、残り時間1分を切ったところでレブロンの3ポイントシュートがリングに嫌われて万事休す。ファウルゲームに持ち込むも効果なく93-99で敗戦となった。

レブロン「努力しているが、悪い状況に陥っている」

ブルズはミロティッチが6本の3ポイントシュートを含むシーズンハイ(タイ)の28得点を挙げた。バトラーが25得点と続いてエースの役割を果たしている。また、後半に流れを作り15アシストを記録したロンドは「絶対にプレーオフに出たい。ウチの若い選手にとっては最高の経験になる。残り7試合、目標を達成するためには勝つしかない」と語る。

キャブズはレブロンが26得点、アービングが20得点と数字は残したが、ファウルトラブルのラブが21分のプレータイムに留まり8得点と不発に終わった。またレブロンはこの試合でシャキール・オニールの28597得点を抜き、通算得点で単独7位に躍り出た。ただしチームが3連敗を喫したのでは喜べない。「チームは努力しているが、悪い状況に陥っている。解決策を見いださないと」とコメントしている。

キャブズはこの敗戦で2位に転落。ブルズは7位ヒート、8位ペイサーズとのゲーム差を1に縮め、プレーオフ出場に望みを残した。長かったレギュラーシーズンも大詰め、カンファレンスの優勝争い、プレーオフ出場争いは大詰めを迎える。