大味な内容から脱却しファンの関心を取り戻せるか
NBAは現地2月16日に行われる2025オールスターゲームの新フォーマットを発表した。今回は史上初めて、4チームによるミニトーナメントを開催することが決定。ファン投票、コーチ推薦によって選出された24名をそれぞれ8名ずつの3チームに分け、ライジングスターゲームの勝者と合わせた4チームが出場。初戦を制したチーム同士でチャンピオンシップを行い、各試合とも最初に40点以上を挙げたチームが勝つ方式となる。
また、各チームのメンバーは、『TNT』の人気アナリストである元選手のチャールズ・バークリー、シャキール・オニール、ケニー・スミスがGMとして指名。ライジングスターのGMは、WNBAの元スター選手であるキャンディス・パーカーが務める。
今回の新方式は、ここ数年におけるオールスターゲームへの関心低下を受けてのテコ入れとして採用された。シーズン途中に行われれるオールスターは以前から、各選手ともケガを避けようとソフトなプレーに終始し、点の取り合いとなる大味なゲームになりがちなもの。それ自体は致し方ないことだが、近年はその傾向に拍車がかかっている。イースタンカンファレンスが211-186でウエスタンカンファレンスに勝利した2024年は、史上初となる1試合200点以上、両チームの合計得点も史上最多という緊張感皆無の試合になった。
NBAとしては新しいフォーマットによって、ファンの関心を取り戻し視聴率アップに繋げたい思惑がある。ただ、実際にプレーする選手たちにこの変更が歓迎されているわけではない。オールスターの常連であり、今回も故障さえなければ出場濃厚であるサンズのケビン・デュラントは「嫌いだね。ひどいものだよ」と手厳しい評価だ。
「僕の意見ではすべてのフォーマットがひどいものだ。イースト対ウェストの方式に戻し、ただ試合をするだけで良い。僕たちはオールスターウィークエンドの盛り上がりをなんとかして取り戻そうとしている。ただ、僕は伝統を維持するべきだと思う」
一方でデュラントは、「どんな形になるのか見てみよう。何が起こるのか誰にもわからない。僕の意見が間違っているかもしれない。僕は異なる意見を持つ1人にすぎないからね」と、リーグの方針にも理解を示している。この新方式について、デュラント以外のスター選手たちがどんな感想を持っているのか興味深いところだ。