ディアンジェロ・ラッセル

写真=Getty Images

「序盤に外したポジションに自分を誘導し続けてくれた」

4年ぶりにプレーオフに帰ってきたネッツが、ファーストラウンド第1戦からアップセットを感じさせる勝ち方で格上のセブンティシクサーズを下した。

4月13日の第1戦は、序盤から3ポイントシュートを決めてリズムを掴んだネッツが、111-102で勝利。ホームコートアドバンテージを持たない彼らにとって、敵地での1勝を初戦でモノにできたのは非常に大きい。

そのオフェンスを牽引したのは、2本の3ポイントシュートを含む26得点4アシストを記録したディアンジェロ・ラッセルだった。特に第3クォーターには14得点でチームを勢い付けている。

試合後、勢いに乗れた理由をラッセルはこう説明する。「チームメートが序盤に外したシュートと同じポジションに自分を誘導し続けてくれたんだ。打ち続けたら、決まるようになった。僕はウチのオフェンスを信じているんだよ」

「僕たちは確固たる考えを持ってプレーしている。コーチがシーズン序盤にオフェンスを機能させるためのルーティンだったりレシピを用意してくれて、それから流れるように上手くいっている。それに、ウチにはオフェンスを機能させる上で適切な選手が揃っているから。キャリス(ルバート)、スペンサー(ディンウィディー)と向き合うのは対戦相手にとっては大変だろうし、その強みを生かせるジョー・ハリスや、他のガードもいる。このチームは楽しいよ」

不甲斐ないプレーで敗れたシクサーズには、試合中にファンからブーイングが浴びせられた。ベン・シモンズは「もしブーイングをするのなら、やり続けたらいい」と表情を変えずに話したが、大事なプレーオフの初戦で地元ファンからブーイングされて平常心でいられるわけがない。

シモンズとは対照的だったのはジミー・バトラーだ。試合後の会見で「ファンの反応は理解はできるよ。彼らはチームが勝つところを見たいわけだし、自分も勝ちたい。自分たちがもっと良いプレーをしないとね。勝てばブーイングもなくなる」と、冷静だった。

まだシリーズは始まったばかりだが、伏兵ネッツが幸先の良いスタートを切った。シクサーズ有利と見られていたこのシリーズだが、初戦の意外な結果は先行きに大きな影響を与えそうだ。