渡邊雄太

最高のスタートを切るも、ニュービルの個人技を最後まで止められず

『りそなグループ B.LEAGUE 2024-25』第1節、千葉ジェッツがホームのLaLa arena TOKYO-BAYに宇都宮ブレックスを迎えた。

千葉Jは富樫勇樹、原修太、渡邊雄太、ディー・ジェイ・ホグ、ジョン・ムーニー、宇都宮は鵤誠司、比江島慎、D.J・ニュービル、ギャビン・エドワーズ、グラント・ジェレットがそれぞれ先発を務めた。

試合の主導権を握ったのはホームの千葉J。宇都宮にタフショットを打たせ、さらにインサイドを攻められても、ムーニーや渡邊がゴール下で自由にプレーさせずに失点を防ぐ。攻めてはホグが狙いすましたスティールからワンマン速攻を連続で成功させ、連携の取れたオフェンスからムーニーを除いた4人が3ポイントシュートを沈めた。こうして攻守が噛み合った千葉Jは小川麻斗のアシストからクリストファー・スミスの速攻で締め、26-7とスタートダッシュに成功した。

第2クォーターに入っても、千葉Jのペースが続く、オフェンスが停滞する時間帯はあったが、ムーニーのオフェンスリバウンドから渡邊が3点プレーとなるバスケット・カウントを決め、さらに素早いリリースから3ポイントシュートを射抜くなど要所を締めてリードを保つ。

反撃したい宇都宮だが、千葉Jのダブルチームをかいくぐりノーマークの状況を作るもフィニッシュがなかなか決まらずに我慢の時間帯が続いた。それでも、ニュービルが個で打開して繋ぐと、高島紳司がセカンドチャンスから貴重なコーナースリーを射抜く。さらにニュービルが自身のスティールから、このクォーターだけで15得点目となるワンマン速攻で締め、32-45と点差を縮めて前半を終えた。

後半に入ると、一進一退の攻防が長く続いたが、インサイドの得点が伸び始めた宇都宮がペースを握る。アイザック・フォトゥがセカンドチャンスポイントやゴール下の合わせからこのクォーターだけで8得点を記録し。勢いに乗った宇都宮はラスト3分半を無失点で切り抜けると、長距離砲も火を噴き、12-0のランで一気に3点差まで迫って最終クォーターを迎えた。千葉Jがリードを保ち、残り4分半には富樫との連携からムーニーがダンクを決めて、8点差と抜け出したが、その後はフリースローのミスやシュートセレクトが悪く失速する。

一方の宇都宮はニュービルが要所で3ポイントシュートを射抜き接戦に持ち込むと、残り1分半には比江島がミドルシュートを射抜きついに逆転に成功する。その後、再逆転を許したが、3点ビハインドで迎えた残り4秒、ニュービルが起死回生の長距離砲を成功させ延長に持ち込んだ。

オーバータイムに入ると、ホグのコーナースリーで先制した千葉Jが抜け出す。宇都宮もニュービルを起点に盛り返すが、ニュービルの負担が大きく最終的にガス欠に陥った。こうして、1人に依存しないオフェンスを展開した千葉Jが最終スコア91-84で激闘を制した。

勝利した千葉Jはホグがチームハイの26得点に加え、3スティールを記録。注目された渡邊は16得点8リバウンド、富樫が13得点8アシストをそれぞれマークした。宇都宮はニュービルが7本の3ポイントを含む、ゲームハイの35得点を記録したが、ニュービルに次ぐスコアラーの比江島は5得点に抑えられた。