ブーデンフォルツァー新HCはバックスで同僚、PGジョーンズはデューク大のチームメート

グレイソン・アレンはNBA6年目となった昨シーズン、サンズに加入すると75試合出場で3ポイントシュート成功率46.1%を記録しリーグ1位を獲得。さらに平均13.5得点、3.9リバウンド、3.0アシストと自己ベストの活躍を見せ、シーズン終盤の4月には4年総額7000万ドル(約105億円)の大型契約を勝ち取った。

大きなステップアップを遂げたアレンは、先日まで4年間プレーした母校の名門デューク大でワークアウトを行っていた。サンズの地元紙『アリゾナ・リパブリック』の取材に対し、アレンは次のことを重視してトレーニングをしていたと明かす。

「トレーニングキャンプやプレシーズンに向けて、コートを激しく動き回るためにいくつか瞬発力を高めるような練習も行った。シーズン中には、自分が打てると感じた場面では全てシュートを打つつもりだ」

昨シーズン、充実の1年を過ごしたアレンだが、それはレギュラーシーズンに限ったこと。プレーオフでは、ティンバーウルブズに屈辱のスウィープ負けをくらいファーストラウンドであっけなく敗退した。そしてアレン個人としても、初戦で足首を捻挫すると第2戦で再び同じ箇所を負傷。第3戦、第4戦を共に欠場し、プレーオフは2試合出場、平均3.5得点と不完全燃焼に終わった。

昨シーズンの活躍によって長距離砲へのマークが厳しくなる中、アレンは「ベースはできている」と語り、1年前の成績をまぐれにしないための鍵を次のように考えている。

「今はスピードと爆発力を強化するため、いつくかのプライオメトリックス(瞬発力や筋力を高めるトレニング)をこなしている。ウェイトを素早く動かしたり、ウェイトを使わないメニューもやっているんだ。そうすることで、より素早く自分のプレーがしやすい体勢を作ることができる。もう少し速く、強くなって10月に備えていきたい」

ケビン・デュラント、デビン・ブッカー、ブラッドリー・ビールのビッグスリーを筆頭に昨シーズンから基本的に継続路線のサンズだが、新加入組はアレンと繋がりが深い。新ヘッドコーチのマイク・ブーデンフォルツァーは、アレンにとって2021-22からの2年間、バックスで師弟関係にある旧知の間柄だ。また、新加入のPGタイアス・ジョーンズはデューク大時代のチームメートで、2人が1年生だった2015年に全米王者を経験している。また、ジョーンズは複数の選択肢がある中、サンズを選んだ理由として、アレンの誘いも大きかったと明かすほど仲が良い。気心の知れたメンバーが増えた環境の中、アレンは2年続けての活躍でエリートシューターの仲間入りを狙っている。