新潟アルビレックスBB

文・写真=鈴木栄一

大黒柱のガードナーを軸に盤石の試合運びを披露

3月16日、中地区首位の新潟アルビレックスBBが、ホームで同地区2位の川崎ブレイブサンダースと対戦。ダバンテ・ガードナーを軸に2点シュートを35本中26本(成功率74.3%)と高確率で沈め、ディフェンスでも高さの不利に負けずリバウンド争いを制し、85-74で勝利を収めている。

第1クォーター序盤、新潟は司令塔の五十嵐圭がひざを痛めていきなりの負傷退場。結果的にはこのクォーター終盤に復帰と大事には至らなかったが、地区首位決戦の大一番でのアクシデントは、チームを動揺させてもおかしくない。たが、ここで新潟はもう一人のベテランガードである柏木真介が、さすがの存在感を見せる。

「圭さんがああいう状況になってしまい、ちょっとヤバいなと。これは自分が攻めないといけないかなと思いました。もともと今日はディフェンスに重点を置いて、得点は周りに任せようという意識でした。それが、オフェンスもやろうかなと切り替えがありました」

五十嵐の故障直後の心境をこのように振り返る柏木は、有言実行とばかり自ら積極的にアタックし、このクォーターで8得点。さらに新潟は終盤、川崎がニック・ファジーカス、バーノン・マクリン、シェーン・エドワーズのビッグラインアップを起用したことで機動力が落ちた隙をついてトランディションに持ち込み、連続得点で突き放し24-16とリードを奪う。

第2クォーターに入ると、今度は川崎が走る展開に持っていく。このクォーターで3ポイントシュート3本すべてを決めた藤井祐眞の奮闘により、残り5分で29-29と追いつく。だが、ここから新潟は五十嵐の連続シュートなど再び終盤に突き放し、43-36と先行して前半を終える。

後半も展開は変わらず。第4クォーターも序盤に6点差に詰め寄られるも、直後にガードナーが得点して悪い流れを断ち切る。結局、この日フィールドゴール20本中12本成功の27得点12リバウンド7アシストの大黒柱ガードナーを軸に、最後まで優勢を保って試合を進めた新潟が危なげない勝利を収めた。

新潟アルビレックスBB

五十嵐と柏木、ベテランの存在感が際立つ

新潟の庄司和広ヘッドコーチは、「ディフェンスにフォーカスして、74点に抑えられたことが良かった」と、高確率でシュートを沈めた攻撃よりも守備を強調。さらに「今日のハイライトは、柏木のルーズボールから(五十嵐)圭がしっかり繋いでくれたこと。今年のチームを象徴するもので、ああいうプレーが今のチームを表しています。他の選手もできるようにしていきたいです」と、ベテランの泥臭いプレーがチームに勢いを与えたと称えている。

ちなみに五十嵐は負傷のアクシデントにも動揺せず15得点をマーク。柏木も冒頭で触れた8得点に加え、守備でも主にマッチアップした辻直人をフィールドゴール7本すべて失敗の2得点と沈黙させるなど、大一番でベテランコンビの存在感がより際立った。

一方、川崎の北卓也ヘッドコーチは次のように敗因を語る。「2点シュートを70%以上の確率で決められ、特にガードナー選手を起点にやられてしまいました。前半、3ポイントシュートを決められて、どっちつかずのディフェンスしかできなかったです。そして、自分のマークマンよりガードナー選手を守りにいって空いているところで決められました」

新潟アルビレックスBB

川崎はビッグラインナップ不発で74得点

川崎にとって痛かったのは積極的に使ったビッグラインアップが不発に終わり、むしろ3人を同時起用した時に点差を広げられてしまったこと。「この布陣の一番の強みはオフェンスですが、74点しか取れなかったです。アシストは多いですが、ボールが回っていない。局面で1対1のオフェンスをしているのが見受けられます。もっと相手が嫌がるところをつけられば良いんですが、すぐシュートを打ってしまう。それで落ちて走られてしまう。逆にディフェンスはもともと良いとは思っていないですが。今日もリバウンドは取られるし、ローテーションもできていない。考えさせられるゲームでした」と指揮官も厳しい表情で語っている。

これで両チームのゲーム差は4に開いた。新潟が連勝して、地区優勝へ大きく前進するか。それとも川崎が巻き返すことができるか。明日は中地区タイトルの行方を決定づける可能性のある試合となっている。

川崎が雪辱を果たすには、2得点の辻に加え、シュート21本中7本成功のみ(成功率33%)の19得点に終わったファジーカスと得点源の2人が今日の借りを返すかどうかになりそうだ。