ヤニス・アデトクンボ

ケガを克服したアデトクンボ、21分出場で得失点差+31

オリンピック最終予選(OQT)はギリシャ、スペイン、ラトビア、プエルトリコの4カ国で行われており、それぞれの開催地で6チームの争いを制した1チームがパリオリンピックの最終切符を手にする。現地7月6日、ギリシャ大会ではギリシャvsスロベニアが準決勝で実現。ヤニス・アデトクンボとルカ・ドンチッチというNBAのスター選手対決となった。

アデトクンボはNBAのシーズン終盤に左ふくらはぎのヒラメ筋を痛めてプレーオフに出場できず。エース不在のバックスはペイサーズにファーストラウンドで敗れた。その後はOQTとオリンピック本大会に向けてリハビリに努め、OQT初戦でドミニカ共和国を相手にフィールドゴール11本すべて成功の32得点と大活躍。2日連続の試合となったエジプト戦は休養を取り、中2日で迎えたスロベニア戦で13得点4リバウンド2アシストを記録。出場わずか21分だったが、その間の得失点差は+31と圧倒的な存在感を見せ付けた。

ティップオフ直後にアデトクンボが力強いドライブからバスケット・カウントをもぎ取り、ギリシャは11-0のランで先手を取る。第2クォーター早々にリードを20点に広げ、スロベニアが詰め寄ってもすぐに突き放す展開に。アデトクンボを中心とする堅固なディフェンスに、走る展開でもギリシャが上回り、3ポイントシュートの試投数と成功率いずれもギリシャが上回った。

最終クォーター開始から3分半でギリシャが18-3のランでリードを16点から31点まで広げて、勝利を決定づけた。

ドンチッチは34分の出場でゲームハイの21得点、さらには7リバウンド6アシストと奮闘したものの、ターンオーバー10とギリシャのディフェンスに手を焼いた。27点差となってベンチに下がった残り4分、ギリシャの観客はドンチッチの健闘を拍手で称えた。

「ギリシャにおめでとうと言いたい」と試合後のドンチッチは落ち着いた表情で語った。「僕らよりも上だった。ヤニスの存在はもちろんだけど、他のどの選手の存在もチームにとって意味があり、素晴らしいコーチもいる。素晴らしいチームだと思うし、彼らの幸運を祈るよ」

もう一つの準決勝ではイビチャ・ズバッツが25得点9リバウンドと奮闘したクロアチアがドミニカ共和国を破った。現地7月8日にギリシャvsクロアチアの決勝が行われる。ラトビア大会ではラトビアvsブラジル、スペイン大会ではスペインvsバハマ、プエルトリコ大会ではリトアニアとプエルトリコvsメキシコの勝者という決勝が行われ、勝者がオリンピック出場権を得る。