「ベンチプレーヤーが自分の特性」
クリッパーズのルー・ウィリアムズが、NBA史上に残るシックスマンとしての地位を確実なものにした。
3月11日にホームで行われたセルティックス戦で34得点を記録したウィリアムズは、ベンチからの通算得点でデル・カリーの1万1147得点を抜き、歴代1位に浮上した。
チームの5連勝にも貢献した試合後、コートでインタビューを受けたウィリアムズは「自分はキャリアを通じてベンチプレーヤー。これまでに2度シックスマン賞を受賞できたから、今シーズンも受賞できればうれしい。記録を作れるのはとても意味のあること。他のチームではなく、このチームで成し遂げたかった」とコメントした。
Congrats to @TeamLou23 of the @LAClippers for scoring the most points off the bench in @NBAHistory! #ClipperNation pic.twitter.com/rWLeoSGuuA
— NBA (@NBA) 2019年3月12日
また、試合後のメディア取材に応じた際には「自分の名前に『歴代1位』がつくのは特別なこと。それがどういう記録だろうと一緒。キャリアを通じてシックスマンとしてやってきたわけで、過去に例のないことを成し遂げられる機会を得られたのは、特別なこと」と語った。
2005年のドラフト全体45位でセブンティシクサーズから指名されたウィリアムズは、キャリア通算923試合に出場しているが、先発での起用はわずか109試合のみ。それでも、キャリア序盤からベンチプレーヤーとして役割を受け入れるのは簡単ではなかったと話す。
「(ベンチ起用を受け入れるのに)時間も少しかかったし、怒りもあった。ただ、自分がベンチから出場することになったら、周りの自分に対する評価が間違っていることを証明してやろうと思っていた。それが、時間が経つに連れて面白くなっていって、何年か経ったら自分の特性になっていた」
シクサーズ時代、ウィリアムズはアレン・アイバーソンの控えを務めていた。当時のインタビューで、アイバーソンから受けた影響が大きかったとも語っていた彼は、今ではリーグを代表するシックスマンに成長し、NBA新記録を樹立するまでになった。そんなウィリアムズは、ベンチプレーヤーという役割について、こう述べている。
「自分は、いつだって与えられた役割を受け入れてきた、それが今回の記録を特別なものにしていると思う。自分が遺した功績の一つ。これから何年先も、周りに思い出してもらえることでもあるし、もしかしたら、史上最高の存在にもなれるかもしれない」
史上最高のシックスマンには、1986-87シーズンと1989-90シーズンにシックスマン賞を受賞したリッキー・ピアースや、スパーズの黄金期を支えたマヌ・ジノビリらの名前を挙げるファンも多い。この議論は結論が出ないだろうが、今回の新記録を樹立しただけでなく、チームを勝たせられるウィリアムズも、歴代最高シックスマンの一人として、語り継がれる存在の一人だ。