セルティックス

ジェイソン・テイタム「いまだに現実感がないよ」

NBAファイナルの期間中、指揮官ジョー・マズーラはあまりにもバスケに入れ込みすぎる生き方をデリック・ホワイトから「イカれてる」と冗談交じりで茶化された。指揮官は膝の半月板断裂を負いながら、シーズンが終わるまで手術を先延ばしにしてチームの指揮を執った。

優勝を決めた直後でさえ「みんなは思う存分お祝いしてくれ。私は来シーズンの準備を始める」と語った彼は、確かに「イカれてる」のだろう。ただ、そのマズーラもこの日ばかりは別だ。現地6月21日はボストンでの優勝パレードの日。マズーラもオープンデッキバスに幼い息子とともに乗り、タイトル獲得の歓喜をファンと分かち合った。

ジェイソン・テイタムも、いまやセルティックスのマスコット的存在となったデュース君を連れて、優勝トロフィーを高々と掲げた。一方で大ベテランのアル・ホーフォードは、父親をオープンデッキバスに乗せ、キャリア17年目での初優勝を祝った。

デリック・ホワイトはNBAファイナルで前歯が欠けるアクシデントに見舞われたが、新しい差し歯を披露。クリスタプス・ポルジンギスはお手製のWWE風チャンピオンベルトを腰に巻いていた。ジェイレン・ブラウンは『State Your Source』と胸に書かれたTシャツを着ていた。これは『ESPN』のスティーブン・A・スミスに「エゴが強すぎるから市場価値がない」と批判されたことに対する彼なりの回答(お前の情報筋によればな!)である。

セルティックスファンも大いに盛り上がった。古豪とはいえセルティックスの優勝は16年ぶり。ボストンのスポーツチームが優勝パレードを行うのは、ペイトリオッツがスーパーボウルを制した2019年2月以来のことだ。パレードが行われたTDガーデンからハインズ・コンベンション・センターまでの約3キロの沿道には、非公式ながら100万人以上のセルティックスファンがやって来た。

パレードのスタート地点となるTDガーデンでテイタムは「優勝が決まってから何日かたったけど、いまだに現実感がないよ」と語った。どの選手も、そしてパレードに参加したファンも同じ気持ちだったに違いない。