現行の契約から1年平均で265%の大幅アップの見込み
NBAが2025-26シーズンから施行される巨額のTV放映契約で合意間近と、経済メディア『ウォール・ストリート・ジャーナル』が報じている。NBC、スポーツ専門局ESPNを傘下に持つディズニー、Amazonの3社と、11年間で総額760億ドル(約11兆9,000億円)に達する契約となる模様だ。ちなみに2024-25シーズンが最終年となる現在の契約は9年間総額240億ドル(約3兆7,500億円)と言われており、1年平均に換算すると265%の増額だ。
報道によると、NBCは1年平均25億ドル(約3,900億円)の契約を結び、年間で約100試合を放送。その内の約半分は、NBCが運営するストリーミングサービスであるピーコックで放送するという。また、ディズニーとの契約は1年平均で現行の15億ドル(約2,400億円)から、新契約では26億ドル(約4,000億円)と大幅に増加。ディズニーは引き続きNBAファイナルの放映権を維持している。
そして今回、新たに放映権契約を締結したAmazonは、レギュラーシーズンとプレーオフに加え、プレーインゲーム、インシーズン・トーナメントなどを放送。1年平均で18億ドル(約 2,800億円)を支払うと、それぞれ伝えられている。
新たなメディアが参入する一方、今回の新契約にはこれまで35年に渡ってNBA中継に携わってきたTNTが含まれていない。そのため、シャキール・オニール、チャールズ・バークリー、ケニー・スミス、アーニー・ジョンソンによる人気番組『Inside NBA』は、来シー ズンが最後となる見込みだ。スター選手を相手にしても歯に衣着せぬ発言をするホストたちで盛り上がっていた同番組がなくなることを惜しむNBAファンは少なくないだろう。
今回の大型契約は、各チームのサラリーキャップの金額がリーグのバスケットボール関連の総収入における割合で決められていることから、選手たちにも大きな恩恵をもたらす。各チームの編成に大きな影響を与えるため、サラリーキャップの上限がどこまで増額されていくかが注目を集める。