竹内公輔

文=鈴木健一郎 写真=B.LEAGUE

竹内公輔が堅守にリバウンド、得点で勝利を呼び込む

栃木ブレックスはリーグ再開の一戦を浜松での三遠ネオフェニックス戦で迎えた。ともにディフェンスとリバウンドを前面に押し出すスタイルだけに、出だしはロースコアの展開となる。それでも第1クォーター終盤、栃木の比江島慎と竹内公輔、三遠の太田敦也と日本代表選手の3人がコートに送り出されたのを機に均衡が崩れた。

栃木はこのタイミングからオールコートプレスで、三遠のボール運びを止めると、竹内の連続得点で16-8と突き放す。第2クォーターに入り、三遠はジョシュ・チルドレス、ウィリアム・マクドナルド、太田のビッグラインナップを敷くが、栃木はライアン・ロシター、ジェフ・ギブス、竹内そして橋本晃佑をローテーション起用し、高さの有利を作らせない。比江島がドライブで切り崩し、さらには3ポイントシュートと連続得点で第2クォーターを締め、栃木が38-22とリードを広げて前半を折り返した。

前半の三遠は栃木のプレッシャーディフェンスにポイントガードが苦戦。アウトサイドでシュートチャンスを作ることができず、チルドレスとマクドナルドの個人技頼みとなってオフェンスが停滞する。それでも第3クォーターに鈴木達也が最初の3ポイントシュートを記録すると、前半はプレータイムのなかった長谷川智伸が前から激しい守備で栃木の勢いを止め、ディフェンスから流れを呼び込んだ。

長谷川の3ポイントシュートで点差を1桁に戻し、鈴木が強引なアタックからバスケット・カウントの3点プレーを決めて40-46。ロースコアの展開だけに、流れをつかむと点差が詰まるのも早い。それでも栃木も崩れることなく10点前後のリードで推移した第4クォーター、残り6分半で三遠をアクシデントが襲う。リバウンド争いに飛び込んだ太田が着地の際に足首を痛めて、そのままプレー続行不能になってしまった。

ジョシュ・チルドレス

チルドレスがゲームハイの19得点も他の選手が続かず

試合序盤から得点にリバウンドにとフル回転していたチルドレスが疲れからシュートの精度が落ち始める一方で、栃木は勝負どころを見逃さず決めにくる。比江島と渡邉裕規の連続3ポイントシュート、ロシターの連続得点も含めた10-0のランで一気に勝負を決めた。

最終スコア73-51で栃木が勝利。安齋竜三ヘッドコーチは「久々のゲームで試合勘がなかなか戻らなかったが、自分たちの特徴であるディフェンスの勝利」と胸を張った。

三遠はチルドレスが19得点、マクドナルドが12得点と気を吐いたが、日本人選手が続けず。栃木はディフェンスから良いオフェンスへと繋ぎ、代表選手2人と外国籍選手2人が2桁得点とバランス良く得点を奪ったことが勝因となった。