高田静

「どの相手も簡単には勝たせてくれない」

3人制バスケットボール3×3のパリオリンピック出場権を懸けたFIBA3x3バスケットボールユニバーサリティオリンピック予選2(UOQT2)が今日開幕する。3×3日本代表は男女ともに今日と明日でグループリーグを戦い、勝ちぬけば大会最終日の5月5日にセミファイナル、ファイナルを戦って、優勝チームに与えられるパリオリンピックの出場権獲得を目指す。

3×3女子日本代表は、高田静、中田珠未、宮下希保、江村優有の4人。昨年にウィーン(オーストリア)で行われたワールドカップメンバーである高田、中田、江村に、宮下が加わったロスターとなった。

最年長でチームを引っ張る高田は、「大学生の男子、ドイツやオーストラリアと練習試合をして、自分たちの強みがどこなのか、ディフェンスでどこをもっと頑張らなくちゃいけないかが明確になったので、その経験を試合でも発揮したいです」と語る。

高田にとって、去年のワールドカップは3×3経験が浅い中で挑んだ大会だったが、今回は違うという自負がある。「3×3の大会に出たことでドライブに自信が付いて、5人制でも自分の強みとしてドライブが出せるようになりました。今回の大会でもスピードを生かして戦っていきたい」と話す。「どの相手も簡単には勝たせてくれないと思います。良い流れを最初に作っても、追い付く力はどの国も持っていますし、私たちも自分たちのバスケを集中して10分間やりきることが大切になります」

江村優有

江村優有「皆さんを魅了できるようなプレーを」

江村は最年少の21歳で、昨年のワールドカップはすさまじい得点能力を発揮し、ヨーロッパのファンから『MVPコール』を浴びるほどの大活躍を見せた。国際大会で大きなインパクトを残した以上、今大会ではどのチームからも徹底的にマークされることになるだろうが、「どんな状況であっても自分に求められる役割を果たせるよう頑張ります」と意気込む。

江村はこう続ける。「私は『ここが自分の得意な場所』というのがなくて、アイソレーションでもツーメンゲームでも点を取りにいけるのが武器なので、そうやってどんどん点を取りにいって乗っていきたいです。日本の武器はプレッシャーを掛けて粘り強く守って、そこからのトランジションでスピードを生かしたり、2ポイントシュートだったりなので、そこで皆さんを魅了できるようなプレーで楽しんでもらえればと思いますし、自分たちも楽しみたいです」

長谷川誠ヘッドコーチによれば、チーム内でのコミュニケーションが非常に円滑になり、コート内の選手たちが声を掛け合い、自分たちで課題を解決する姿勢が格段に良くなったと語る。「一つひとつのプレーに対して意見を出したり、ナイスプレーが出た時はみんなで喜んだり、チームの雰囲気はすごく良いです」と江村も評するチーム力を生かして、オリンピック出場権を取りに行く。