ジョエル・エンビード

タイムアウト要求が通らなかった判定に「受け入れられない」と不満爆発

セブンティシクサーズはニックスとのプレーオフファーストラウンド第2戦に101-104で敗れ、シリーズ通算0勝2敗となった。

試合はシクサーズが先手を取ったものの、後半はニックスの流れとなり、第4クォーター残り8分の時点でシクサーズは7点のビハインドを背負った。それでも、第4クォーターだけで15得点を挙げたタイリース・マクシーの活躍によって逆転し、残り47秒で5点のリードを奪う。しかし、ここからシクサーズの悪夢が始まる。残り27秒、ジェイレン・ブランソンに3ポイントシュートを決められると、次のポゼッションでマクシーが痛恨のターンオーバー。直後にドンテ・ディビンチェンゾが放った3ポイントシュートは外れるも、オフェンスリバウンドを取られ再びパスが回ってきたディビンチェンゾに今度は決められ、残り13秒で101-102と逆転を許した。そして、残り7秒にマクシーが放ったシュートが外れ万事休すとなった。

残り30秒から5点差を逆転されたシクサーズは、まさに崖っぷちの状況でホームで行われる第3戦、第4戦に臨むことになった。大黒柱のジョエル・エンビードは試合後のロッカールームで次のように自らを奮い立たせている。「俺たちはこのシリーズに勝つんだ。ここから俺たちが修正できることは分かっている。俺たちは、(ニックスより)良いチームだ。ここからも戦い続ける」

シクサーズにとって負け方と共に後味が悪かったのは審判の対応だ。ディビンチェンゾに決勝弾を沈められる前、マクシーがターンオーバーを喫した場面でタイムアウトを要求したのに認められなかったとニック・ナースヘッドコーチや複数の選手たちが不満を露わにした。エンビードも「残り2分の(判定に関する)レポートで、何が起こったのか明らかになるだろうね。ただ、あの判定は受け入れられない。47分と20秒戦って、OKではないよ」

悔しさを隠しきれないエンビードだが、左膝の負傷による約2カ月の離脱を経て4月2日に復帰したこともあり、試合勘、コンディションともに戻り切っていない。104-111で敗れた初戦は29得点を挙げたが、フィールドゴールは22本中8本成功のみに留まり、第2戦も34得点を挙げるも、フィールドゴール29本中12本成功と、ニックスの激しい守備に苦戦している。判定や自身のプレーなどフラストレーションが溜まる中、彼が鬱憤を晴らす活躍をしないことには、シクサーズの逆襲は始まらない。