保岡龍斗

今日13時20分から男子、13時45分から女子の準々決勝

シンガポールで開催されている『3×3アジアカップ2024』に、男女の日本代表が参戦している。3月30日に行われた予選ラウンドでは女子が2勝、男子が1勝を挙げて今日の決勝トーナメント進出を果たした。

女子は古木梨子、千葉歩、金田愛奈、栗林未和の4人が参戦。初戦はイランを相手に序盤から栗林が188cmの高さで優位を作るも、イランにスピードで巻き返される展開に。それでも栗林頼みにならず、古木が緩急を付けたドライブからレイアップを決め、千葉もクロスオーバーで相手を翻弄してイージーレイアップに持ち込むなど良いプレーが続く。金田のドライブからの得点、2ポイントシュートと連続得点で12-10と勝ち越した後、イランをファウルトラブルに追い込んで17-16と競り勝った。

2戦目はタイが相手。高さはないが積極的にシュートを放つタイに先行を許し、ファウルもかさむ苦しい展開となったが、チームファウルが7になった後はファウルせずに粘り強い守備で踏ん張る。試合は延長にもつれるも、栗林がパワフルなアタックで強引なゴール下をねじ込み、古木がドライブで相手を引き付けて左コーナーにキックアウト、ワイドオープンのチャンスを金田が決めて、19-16で粘るタイを振り切った。

栗林の高さで押しながらも、他の選手がスピードで仕掛けるメリハリの効いたオフェンスが光った2連勝で、グループ1位での決勝トーナメント進出を決めた。

男子は保岡龍斗と落合知也の東京オリンピック組にトーマス・ケネディ、斉藤諒馬の4人での出場。初戦は高さのあるオーストラリアにインサイドで苦戦を強いられるも、放つシュートの大半(29本中26本)が2点シュートという爆発力での対抗を試みる。相手の高さに圧倒されながらもファウルを使いながらイージーなチャンスを与えない粘りのディフェンスで、残り4分まで10-11の1点ビハインドと接戦に持ち込む。しかし、打っても打っても2点シュートが決まらない中でオフェンスでは我慢しきれなくなり、難しいパスを選択してのターンオーバーが続いて一気に突き放された。終盤になって保岡が2点シュートを連続で決め、スピンムーブからゴール下のシュートをねじ込むなど気を吐くも、13-20で敗れた。

それでも続くフィリピン戦では、オーストラリア戦以上に『我慢』を継続。ケネディの力強いインサイドアタックをフィリピンは止められず、斉藤もピックからドライブで仕掛けて得点を奪い日本の流れを作る。攻守に上手くいかないフィリピンがテクニカルファウルを受ける一方で、日本は落合のゲームメークを軸に攻守に統率の取れたプレーを見せる。激しく当たりにはいくが安易にファウルせず、10分間動きっぱなしでもインテンシティを落とさないディフェンスが相手に挽回のきっかけを与えず、最後は保岡の連続2点シュートで22-12のノックアウト勝利を収めた。

今日の(日本時間)13時20分から男子の日本代表はイランと、その直後の13時45分から女子の日本代表はニュージーランドと準々決勝を戦う。男女ともにこの大会での優勝を目指すとともに、見据えるのはパリオリンピックの出場権獲得。ゴールデンウィークに宇都宮で行われるオリンピック予選が言わば『本番』で、ここに向けてチーム状態を高め、勢いを付けたい。