レブロン・ジェームズ

写真=Getty Images

オールスターMVPは31得点のケビン・デュラント

2月17日にスペクトラム・センターで行われた第68回NBAオールスターゲームは、後半の猛攻で逆転に成功したチーム・レブロンが、178-164で勝利した。

昨年に続き、ファン投票で最多票を獲得した東西カンファレンスの2選手がキャプテンを務め、カンファレンスに関係なく選手をドラフトで指名してチームを編成する形が取られた今年のオールスターゲームは、これからのリーグを代表する若手、現代のNBAを背負って立つベテラン、そして特別枠という形で出場したドウェイン・ウェイドとダーク・ノビツキーというレジェンドが顔を揃える大会となった。

第1クォーター終了間際に出場したノビツキーは、いきなり2本続けて3ポイントシュートを成功。これにはチーム・ヤニスの面々も大興奮した。

前半の主導権を掴んだのはチーム・ヤニスだった。リードを広げた第2クォーターには、ステフィン・カリーが叩きつけるようにバウンドさせたボールを、キャプテンのヤニス・アデトクンボがワンハンドダンクでフィニッシュさせるシーンも見られた。

トランジションからの得点が目立ったチーム・ヤニスが95-82でリードして終えた前半に対し、後半はチーム・レブロンが誇る3人のシューターの活躍が目立つ展開に。

今シーズンの3ポイントシュート成功数トップ10にランクインしているクレイ・トンプソン(7位の166本)、デイミアン・リラード(8位の162本)、ブラッドリー・ビール(10位の145本)がコートに入った第3クォーター後半、チーム・レブロンが3ポイントシュートの連続成功により、残り2分58秒に124-124の同点に追いつく。チーム・レブロンは、第3クォーターだけで12本の3ポイントシュートを成功させ、50-36と圧倒。これで勢いがついて迎えた第4クォーターは得点の奪い合いに発展。両チーム共に最終クォーターはディフェンス時のチェックも厳しくし始め、残り7分を切ってからはスターター陣がコートに入って勝負の時を迎えた。

残り5分54秒からケビン・デュラントが2本続けて3ポイントシュートを決めると、続けてレブロンもアウトサイドからの得点で続いてチーム・レブロンが166-158。残り3分14秒には、カイリー・アービングのロブをレブロンがダンクでフィニッシュさせる連携も見られ、残り1分56秒にデュラントがトドメの3ポイントシュート。これで171-160にリードを広げたチーム・レブロンの勝利が確定した。

大会MVPには、31得点7リバウンドを記録し逆転勝利に貢献したデュラントが選出された。

残念ながらMVP受賞こそ逃したが、第3クォーターの猛攻を引っ張ったリラードは「今日のような展開ではオープンな状態で打てる。クレイ、ブラッドリー、自分がシュートを決められたよ」とコメントした。

今シーズン終了後に現役を引退するウェイドは、最後の球宴で10分26秒出場して、7得点2リバウンド4アシストを記録。試合前に語っていたように、第3クォーターには、盟友レブロンへのロブを上げてアリウープをやってのけた他、レブロンからのパスをダンクでフィニッシュさせるシーンも見られ、観客を沸かせた。

また、第3クォーター終了後には、特別枠で出場したウェイドとノビツキーがコートでマイクを持ち、コミッショナーに感謝の気持ちを伝えた。そして2人には、額装された今大会のオールスタージャージーが贈られた。

昨年の大会に続いて、今回も両チームのキャプテンが指定するチャリティ団体に高額の寄付が送られることに。終盤には競った展開に発展し、レジェンドへの敬意を払う凝った演出も随所に見られるなど、内容充実のオールスターゲームとなった。