渡邊は反撃の中心を担い、後半に11得点を固める
グリズリーズがホームにペリカンズを迎えた一戦で渡邊雄太がデビューを果たした。
7点リードで迎えた第1クォーター残り6分9秒に出番を得ると、ヘルプディフェンスでイージーシュートを許さず、自身のマッチアップやスイッチした相手に対しても抜かれず、足を使ったディフェンスの安定感を見せる。オフェンス面では3ポイントシュートを決め切れず、フィールドゴール4本すべてを外し、前半は無得点に終わり、チームも47-61と大きくリードされた。
後半に入ってもペリカンズの勢いを止められないグリズリーズは、開始約6分にザイオン・ウイリアムソンにダンクを許し、この試合最大となる25点のビハインドを背負った。それでも、渡邊を筆頭としたベンチメンバーの活躍でここから反撃を開始。
ラマー・スティーブンスの連続得点で悪い流れを切ると、残り4分にコートインした渡邊はドライブからトレイ・ジェイミソンのゴール下をお膳立て。さらに相手のパスミスに反応しボールを奪うと、トップからドライブし、フローター気味のジャンプシュートを決めて初得点を挙げた。止まらない渡邊は味方の速攻のこぼれ球に反応し、ルーズボールファウルをもらってポゼッションを保つと、直後にはフリーの3ポイントシュートをしっかりと成功させた。こうして、セカンドユニットの活躍が光り、13点差まで詰めて最終クォーターを迎えた。
そのまま出場を続けた渡邊はショットクロックが残り少ない場面でボールを受けると、CJ・マッカラムとの1on1からタフなミドルシュートを決めて先制点をもたらす。さらに再びドライブからフローターをねじ込むと、残り8分には味方のドライブに合わせて裏を突き、豪快なダンクを叩きこんだ。渡邊のダンクでついに点差を1桁に戻し、その後5点差まで迫ったシーンもあったが、渡邊も連続で3ポイントシュートを決められず、チームも最終クォーターに放った7本すべての3ポイントシュートを外し、反撃も及ばずに87-96で敗れた。
渡邊は3ポイントシュートは7本中1本のみの成功となったが、24分59秒のプレータイムを獲得し、フィールドゴール12本中5本成功の11得点を記録。最大25点のビハインドを5点差まで詰める反撃の中心を担った。主力の故障離脱が相次ぎチームは9連敗と苦戦が続いているが、渡邊にとっては自身の存在をアピールする絶好の機会を迎えている。