長距離砲に当たりが来ず、オフェンスリバウンドで10本の差
バスケットボール女子日本代表(FIBAランキング9位)がFIBA女子オリンピック世界最終予選(OQT)の2戦目でハンガリー代表(FIBAランキング19位)と対戦した。
日本の先発はスペイン戦と同じく宮崎早織、山本麻衣、林咲希、赤穂ひまわり、髙田真希の5人。日本は攻守で圧倒し、最高のスタートを切る。激しいボールマンプレッシャーに加え、素早いローテーションでタフショットを強いると、赤穂のドライブや髙田の3ポイントシュート、そしてトランジションから赤穂のタップが決まり、開始約3分半で9-0と走った。しかし、208cmのベルナデット・ハタールにゴール下を決められ、インサイドアウトから3ポイントシュートを許すなど失速。それでも、オフェンスリバウンドに飛び込んだ山本がタップシュートを決めれば、山本のドライブに合わせた馬瓜ステファニーがファウルを受けながらタップをねじ込むビッグプレーも飛び出し、オフェンスからリズムを取り戻して22-13で第1クォーターを終えた。
第2クォーターに入ると、再びボールマンプレッシャーを強めることで、インサイドへ簡単にパスを供給させずに相手オフェンスを停滞させる。そして、ここまで徹底マークを受けていた林が相手のローテーションミスからフリーで1本目の3ポイントシュートを沈めると、さらに山本との連携から連続で長距離砲を射抜きリードを2桁に乗せた。だが、徐々に高さの不利が出始め、オフェンスリバウンドからセカンドチャンスポイントを許すと、オフェンスでも軽率なターンオーバーが続き、32-32と同点に追いつかれて前半を終えた。
後半に入ると、リードチェンジを繰り返す接戦が続く。日本はディフェンスリバウンドの確保が難しくなり、トランジションが出せず、3ポイントシュートも打たせてもらえずにリズムがつかめない。ボールマンプレッシャーに慣れたハンガリーにインサイドを狙われ、イージーシュートを多く許し、ラストポゼッションにはディープスリーを決められ、48-53とビハインドを背負って最終クォーターへ突入した。
日本はボールプッシュからリズムをつかむと、ハーフコートオフェンスが活性化。林の3ポイントシュート、宮崎との合わせから赤穂がゴール下を決め、開始約1分半で7-0と走り逆転に成功。だが、最後の最後でローテーションが間に合わずにゴール下を許すと、ターンオーバーから3ポイントシュートを許す痛い失点をしてしまう。山本の連続得点で食らいつくが、ディフェンスを崩される場面が増え、追いかける展開が続いた。最大6点のビハインドを背負ったが、残り1分59秒、宮崎が速攻から3点プレーを成功させて同点に追いついた。しかし、直後にローテーションミスからフリーの3ポイントシュートを許してしまうと、この差を最後まで埋められずに75-81で敗れた。
日本は宮崎と山本の2人が15得点を挙げ、先発の5人全員が2桁得点を記録したが、3ポイントシュートは32.8%(9/28)と不発に終わり、5-15とオフェンスリバウンドで大きく水をあけられたことも響いた。これで4チームが1勝1敗で並び、オリンピック出場権は最終戦の結果次第となった。