富永啓生

前半、富永の連続3ポイントシュートで流れを大きく引き寄せる

現地1月9日、富永啓生が所属するネブラスカ大が、全米ランキング暫定1位のパデュー大に88-72で勝利するアップセットを成し遂げた。ネブラスカ大がランキング1位のチームを破るのは1982年以来42年ぶり。富永は3ポイントシュート9本中5本成功、ゲームハイの19得点で快挙達成の立役者となった。

前後半20分で行われる男子NCAA。前半は残り4分半で25-25と互角のスタートとなったが、富永の爆発によってネブラスカ大が均衡を破る。2点ビハインドで迎えた残り3分17秒に富永が相手の密着マークを受けながら3ポイントシュートを沈めて逆転。さらに残り2分半に再び富永が長距離砲を決めるなど13-0のビッグランで前半を終え、41-30と逆転して試合を折り返す。

後半に入ると、ランキング1位のパデュー大も意地を見せる。今年のNCAA最強ビッグマンと評される224cmのザック・エディのインサイドなどを軸に50-51と肉薄。しかしネブラスカ大はすぐに突き放し、残り10分でリードを再び2桁に戻す。

ここからは一進一退の攻防が続いたが、富永は残り4分、相手が3ポイントシュートを決めた直後のポゼッションで3ポイントシュートを入れ返し、80-70とする一撃を決めるなど要所で活躍。チーム史に残る快挙に大きく貢献した。

ネブラスカ大は現地3日に名門インディアナ大を撃破した後、現地6日には強豪ウィスコンシン大に72-88で敗北。しかし、今回達成したアップセットは、目標とするNCAAトーナメント進出に向けた大きな弾みとなる。

富永個人は今回の活躍に加え、インディアナ大戦は28得点、ウィスコンシン大戦も17得点をマーク。また、12月にはクレイトン大戦(60-89)で20得点、ミシガン州立大戦(77-70)でも15得点と、NCAAファンなら誰しもが知っている有名校相手にも安定したパフォーマンスを継続している。ネブラスカ大、そして富永のさらなるステップアップがより楽しみとなる今回の快挙となった。