崎濱秀斗

コンディションが戻り「それなりのパフォーマンスができると思っていました」

ウインターカップ男子3回戦で福岡第一が東海大学付属諏訪と対戦した。

福岡第一は東海大諏訪のドライブや速攻を止められず、要所でのシュートを決め切れずに、前半を終えて50-39と思うように突き放せない展開が続いた。それでも後半に入ると、崎濱秀斗を筆頭に高確率でアウトサイドシュートを射抜きディフェンスも機能して30-14のビッグクォーターを作り、最終スコア108-81で勝利した。

仙台大学附属明成との初戦で13得点、北陸学院との2回戦も15得点と、シュートタッチが上がらずに得点が伸び悩んでいた崎濱だったが、この試合では5本の3ポイントシュート成功を含む、フィールドゴール22本中14本成功でゲームハイの35得点を挙げた。崎濱は気持ちの切り替えがうまくいったことをハイパフォーマンスの理由に挙げる。

「1、2回戦はまだアジャストできてない部分があって、消極的な部分もあったんですけど、 昨日の夜に気持ちを切り替えました。うまくいくだろうと考えてたんで、それがうまくいってよかったです。完全にアジャストできました」

崎濱は9月のU18トップリーグで骨折し、今大会が復帰戦となる。1、2回戦は試合勘の欠如や疲労の溜まり方など、ブランクによる影響が少なからずあったように思われるが、現在はまったく問題ないと言い切った。

「体力が戻っている部分を自分の中で感じました。トレーナーさんにたくさんケアをしてもらって、今日のゲームも出ることができて、コンディションは100%でいけたので、それなりのパフォーマンスができると思っていました」

コンディションが万全になったことで本来のパフォーマンスを取り戻した崎濱だが、今回の35得点は自分の力だけではなく、仲間の献身や鼓舞があったからこそと強調する。「もちろん気持ちを切り替えた部分もありますけど、ベンチの雰囲気だったり、応援の雰囲気を含めて35点が取れたと思っています。昨日はベンチもあまり良い雰囲気ではなかったんですけど、今日はベンチの雰囲気も良くて、試合の中でみんなが積極的にコミュニケーションできていたので、自分だけの力ではなくそういった部分が生きてきたのかなと」

ここまで一筋縄ではいかない相手を下し、メインコートに駒を進めてきた福岡第一。明日の準々決勝も優勝候補に挙がる東山が相手と、気の抜けない戦いが続く。東山は3回戦で帝京安積を117-73で倒すなど、オフェンス力が高いチームだ。崎濱は「どれだけ自分たちのバスケットボールができるかが、1番の鍵になる」と言い、個人のパフォーマンスではなくチームの勝利だけにフォーカスしている。

「まずはディフェンスからしっかり強く行って、60点以内に抑えたいです。東山の強みのオフェンスを少しでも防げられたら、絶対に良いオフェンスが回ってくると思います。 自分が得点を取れなくても、自分に引きつけてパスをしたら絶対に決めてくれると信頼しています。チームが勝てればいいですし、115人を背負っているので、みんなのためにしっかり精度の高いプレーがしたいです」