写真=Getty Images

2008年に優勝したセルティックスでプレーしたベテランを引き合いに出し辛口投稿

シーズン開幕前の期待に応えられず、23勝24敗で東カンファレンス8位と低迷が続くブルズ。114-119でまさかの逆転負けを喫した1月25日のホークス戦の後には、ドウェイン・ウェイドとジミー・バトラーが「試合に対する気構えがなっていない」と若手をメディアの前で批判するなど、チームの雰囲気は悪化し続けている。

大黒柱2人の態度に納得がいかないのがポイントガードのラジョン・ロンドだ。2008年に優勝を達成したセルティックスでの元チームメート、ケビン・ガーネット、ポール・ピアースと一緒に写る画像に、ウェイドとバトラーに対する意見と思われる長文をつけてInstagramに投稿した。

「俺が知るベテランは、メディアの前でチーム批判をしない。チームに直接意見する。俺が知るベテランは、練習だろうと試合だろうと、常に全力でプレーした。彼らは休まなかった。俺が知るベテランは、個人成績を気にせず、チームのためにプレーする。負けてもチームメートを批判しない。彼らは責任を背負い、練習場に現れる。彼らは若手に練習の意味を姿勢で伝える」

「俺がボストンでプレーした当時は、リーグ首位の成績を残していても、負ければチームバスの中は静まり返った。彼らはそれだけ真剣だった。そういう姿勢を教えてくれた。俺が知るベテランは、コーチングスタッフに不平を言わない。自分にとって機能しないからといってゲームプランを変えさせたりはしない」

「俺は最も偉大な指揮官に数えられる一人の下でプレーしてきた。彼は全員に責任があることを徹底させた。試合に勝つためにはチームの15人全員、一人ひとりの力が必要だ。もし全員がバラバラになれば勝てなくなる。俺はいろいろと言うが、悪いチームメートではない。自分が学んだことを下の世代に伝えたい。若い選手たちは頑張っていて、努力していて、批判されるべき対象じゃない。問題があるのだとしたら、それはチームのリーダーシップだ」

My vets would never go to the media. They would come to the team. My vets didn't pick and choose when they wanted to bring it. They brought it every time they stepped in the gym whether it was practice or a game. They didn't take days off. My vets didn't care about their numbers. My vets played for the team. When we lost, they wouldn't blame us. They took responsibility and got in the gym. They showed the young guys what it meant to work. Even in Boston when we had the best record in the league, if we lost a game, you could hear a pin drop on the bus. They showed us the seriousness of the game. My vets didn't have an influence on the coaching staff. They couldn't change the plan because it didn't work for them. I played under one of the greatest coaches, and he held everyone accountable. It takes 1-15 to win. When you isolate everyone, you can't win consistently. I may be a lot of things, but I'm not a bad teammate. My goal is to pass what I learned along. The young guys work. They show up. They don't deserve blame. If anything is questionable, it's the leadership.

Rajon Rondoさん(@rajonrondo)が投稿した写真 –

ただでさえ崩壊の予兆が見えるチームを完全に引き裂いてもおかしくない内容だが、その主張はストレートそのもの。経験不足の若い選手を引っ張る責任はリーダー、ベテランにある。ブルズでいえばバトラーとウェイドがその役割を一手に引き受け、言葉ではなく自らの姿勢で彼らの成長を促す必要があると言っているだけだ。

ブルズは1日のオフを挟み、27日にホームでヒートと対戦する。まだレギュラーシーズンは中盤に差し掛かったばかり。これからの戦績次第では東のトップ4浮上も実現不可能ではない。ホークス戦では40得点を挙げたバトラーも、33得点を挙げたウェイドも、上向かないチームに刺激を与えるために必死なのだろう。メディアを通して、そしてSNSを通してという形は問題かもしれないが、本音をぶつけ合うことは現体制が上向く最後の可能性で、3人ともそれに賭けているのかもしれない。

個人スタッツはそれなりの数字を残しているウェイドとバトラー。だがそれが勝利に結びつかずブルズは苦戦が続いている。