ドリュー・ホリデー

注目の上位対決を制したのはバックスの強力オフェンスを食い止めたセルティックス

セルティックスは現地22日、ホームでバックスと対戦した。ともに開幕から高い前評判通りのプレーで勝ち星を増やしている上位対決は、序盤に堅守で流れをつかんだセルティックスがバックスの猛反撃をしのぎ119-116で競り勝った。

セルティックスのドリュー・ホリデーは、昨シーズンまでバックスに3年間在籍し、2021年のNBAチャンピオンなど大きな功績を残した。そして今シーズン終了後にプレイヤーオプション行使でフリーエージェントとなれる中、9月末に地元紙に生涯バックスを望む発言をするなどチームへの高い忠誠心を示していた。

しかし、そんな思いは叶わなかった。ホリデーはこの発言の直後、デイミアン・リラードとの電撃トレードでブレイザーズに放出され、さらにセルティックスへと移籍して現在に至っている。元サッカーアメリカ代表である妻のローレン・ホリデーが自身のSNSで、バックスから移籍に関して事前に何も相談もなかったことに対して大きな不満を表明しており、後味の悪い別れ方と見られていた。

ただ、ホリデー自身はこれもビジネスの一部と割り切っている。『ESPN』によると、バックスに恨みを抱いているかと尋ねられた彼は「ノーだね。バックスは望んでいたものを手に入れたと思う。それに対して僕が怒ることはないよ」と冷静だ。「事前に(トレードの可能性を)伝えてくれていたら素晴らしかった。でも、それ以外に関していえば、僕はイーストのトップチームという、彼ら(バックス)と戦うためのベストな場所にいる。そしてリーグでもトップになりたいね」

そしてホリデーは、両チームの対決が自身の移籍に関わる因縁でフォーカスされることを望んでいない。「この一戦がビッグゲームなのは、両チームのコートに素晴らしい選手たちがいるからだと思う。僕がバックスと対戦するから、という理由で注目を集めたくはない」

この試合、セルティックスは出場8人の内、7選手が2桁得点とバランスの良いオフェンスを披露。ホリデーはフィールドゴール8本中1本成功とシュートタッチに苦しみ、5得点に終わったが、8リバウンド1ブロック1スティールを挙げるなどリーグ屈指のディフェンス力を披露し、この対決の前まで3試合連続で130得点以上をマークしたバックスの強力オフェンスの勢いを止める立役者となった。

今後も両チームの対決は、優勝候補同士によるリーグ屈指の好カードとして盛り上がることは間違いない。そして、セルティックスが勝利をつかむには、引き続きホリデーの貢献度が大きな鍵となってくる。