ジョーダン・ホーキンズ

「次は必ず入る、チームは僕を必要としている」

ジョーダン・ホーキンズはペリカンズから1巡目14位指名を受けたルーキーで、ドラフト時点で『今年最も優れたシューターの一人』と評価されていた。NBAのコートで、彼はその評判に違わぬプレーを見せている。開幕から13試合すべてに出場し、29.6分の出場で13.3得点を記録。3ポイントシュートは試投数の7.7本、成功数の2.8本がいずれもチームトップの数字だ。

ザイオン・ウイリアムソンのスクリーンは分厚く、ホーキンズは容易にオープンショットのチャンスを得ることができる。CJ・マッカラムにブランドン・イングラムと、その瞬間を見逃さないアシスト役もいる。オフボールで盛んに動き回り、相手と駆け引きしながら瞬間的な速さでシュートチャンスを得るホーキンスのプレースタイルはペリカンズにぴったりハマった。

ペリカンズでアソシエイトコーチを務めるジェームズ・ボレゴはホーキンズについて「彼には『シュートを打て』と言う必要がない。その自信があるからだ」と語る。「彼の武器は思い切りの良さとスピードだ。トランジションでコーナーまで一気に走ってシュートを決められる。そう簡単なプレーじゃないが、彼にはそれができる。迷わず打てる自信があるからこそ、我々は彼を指名したんだ」

シーズン序盤からケガ人の多いペリカンズで早々にチャンスを得たホーキンズは、ローテーションにがっちり食い込むだけでなく先発起用も増やしている。ナゲッツ相手に3ポイントシュート7本成功の31得点、マーベリックス相手に5本決めての25得点と、強烈な印象を残す試合もあった。それでも、シュートタッチの良し悪しにかかわらず常にアグレッシブに攻めるのが彼のメンタリティだ。

「優れたシューターは何があってもブレないものだと思う」とホーキンズは言う。「調子の悪い日は誰にでもある。自分のパフォーマンスが悪かったせいで負ける試合だってあるかもしれない。でも、ただの1試合と割り切って神経質にならず、自信を持ち続けるんだ。僕は大学生の頃からそういう考え方をしている。何本シュートを打ち、何本シュートを決めたかに左右されない。シューターは神経が図太くないとね」

「それよりも攻守両面でどれだけ全力を尽くせたかどうかを気にするようにしている。次は必ず入る、チームは僕を必要としている。そう考えれば、シュートが外れたって次の1本に意識を切り替えられるものさ」

NBAはどんな選手にとっても『夢の舞台』だが、ホーキンズはそこで活躍しても地に足がついている。「僕はこの舞台に立つためにやるべきことを小さな頃からずっと続けてきた。この状況が当たり前だとは思わないけど、それだけの努力はやってきたつもりだ。だから自分にはその資格があると思っている」