ディアンドレ・エイトン

「リバウンドのポジション取りでベストを尽くした」

デイミアン・リラードが去ったトレイルブレイザーズは今シーズンのNBAで最も期待値の低いチームの一つだ。開幕からクリッパーズ、マジック、セブンティシクサーズに3連敗を食らい、フィラデルフィアからトロントへ移動してのバック・トゥ・バック(2日連続の試合)では形勢不利は否めない。それでもロースコアの展開に持ち込み、ラプターズを99-91で上回って今シーズン初勝利を挙げた。

シュートは水物で、どれだけ打っても決まらない日がある。ラプターズにとってはまさにそれがこの日で、3ポイントシュートは29本中4本(成功率13.8%)しか決まらず、フィールドゴールも94本中38本(成功率40.4%)と低調だった。これをラプターズが落としたと見るか、ブレイザーズのディフェンスがそう仕向けたと見るかは視点次第だが、ブレイザーズの面々は自分たちの粘り強いディフェンスが効いたと信じている。

そして、ラプターズのシュートがリングに嫌われ続けた試合で、そのリバウンドを拾い続けたのがディアンドレ・エイトンだ。32分の出場でオフェンスリバウンド7、ディフェンスリバウンド16を記録。サンズ時代のクリス・ポールという名パートナーを失って得点は半減しているが、自分が何でチームに貢献できるかは十分に理解している。

「チームのみんなが相手に難しいシュートを打たせる良いディフェンスをしているから、僕はリバウンドのポジション取りでベストを尽くした。僕がリバウンドを取りきることで相手のオフェンスをしっかり終わらせ、こちらに良いオフェンスの流れを作りたかった」とエイトンは言う。

指揮官のチャウンシー・ビラップスは「シュートが落ちた時は、それがどこであれ彼がいるような感じだった」とエイトンのリバウンド力を称えた。「試合を通して集中して、ペイントエリアを支配してくれた」

開幕からの連敗を3で止め、欲しかった初勝利を手に入れた。セルティックスから加入して早々にチームリーダーとしての存在感を示すマルコム・ブログドンは「僕たちに必要なのは自分自身とチームを信じること。そのためには勝利を織り交ぜていく必要がある。特に若い選手たちにとっては良い経験になるよ」と語る。

エイトンも同じ思いで、「僕らは若いチームだから、一つ勝つことは自信になる」と言う。「コーチが僕たちに示すコンセプトや戦術を遂行することで結果が得られ、自分たちが取り組んできたことがちゃんと機能していると確認できるのは喜ばしいことさ。みんな自信を得られるし、モチベーションも上がる。僕らはよくまとまっていて、みんなで一緒に行動し、問題があれば改善していこうとしている。新しい時代を作るチームの一員であることは楽しいよ。新しいスタートを切り、過去の過ちを繰り返さないように注意していくつもりだ」