リーグ屈指のウイングディフェンダーと評価される逸材

NBA2023-24シーズン直前の現地23日は、2020年ドラフト組が所属チームとルーキー契約を引き継いでの契約延長を結べる期限だった。23日までに合意できなかった選手は、今シーズン終了後に制限付きフリーエージェントとなる。

20年ドラフト組で、チームの中心選手となっているアンソニー・エドワーズ(ティンバーウルブズ)、ラメロ・ボール(ホーネッツ)、タイリース・ハリバートン(ペイサーズ)といった面々は、オフシーズン早々に5年総額2億6000万ドル(約390億円)のマックス契約を結んだ。グリズリーズで得点源となっているデスモンド・ベインも5年総額2億700万ドル(約310億円)で契約を延長している。総額2億ドル以上を勝ち取ったのはこの4名で、彼らに続くのがデビン・バッセル(スパーズ)の5年1億4600万ドル(約219億円)だ。

そして23日は、駆け込み需要ではないがオニエカ・オコング(ホークス)、コール・アンソニー(マジック)、ジョシュ・グリーン(マーベリックス)など複数の選手たちが延長で合意した。この期限ぎりぎりのメンバーの中で、一番の大型契約を勝ち取ったのはジェイデン・マクダニエル(ティンバーウルブズ)で、5年総額1億3600万ドル(約204億円)となる。

20年ドラフト28位でレイカーズに指名されるも、2度のトレードを経てウルブズでNBAキャリアを始めたマクダニエルズは、プロ1年目からローテーション入りを果たし、ルーキーイヤーは先発27試合出場を含む63試合出場で平均6.8得点、3.7リバウンドを記録。3年目の昨シーズンは全79試合先発で平均12.1得点、3.9リバウンドと順調に成長している。

特に際立っているのが、206cmのサイズと長いリーチ、俊敏さを生かした守備力。リーグ屈指のウイングディフェンダーと評価されており、今シーズンはオール・ディフェンスチーム入りを予想する声も多い。また、オフェンス面では昨シーズン、3ポイントシュート成功率が39.8%とシュート力にも磨きをかけている。

今回の契約でマクダニエルズは名実ともに、同期のエドワーズ、ツインタワーのカール・アンソニー・タウンズとルディ・ゴベアと並ぶチームの中心選手となった。ウルブズが2シーズン連続でプレーオフ1回戦負けの壁を乗り越えるには、マクダニエルズの攻守に渡るさらなる活躍が欠かせない。