チームケミストリーの早期醸成が躍進のカギを握る
新体制で迎えた昨シーズン、大型連敗を複数喫し20勝40敗と結果が出なかったライジングゼファーフクオカ。B2に降格した2019-20シーズン以降の成績は1度も勝率5割を上回ったことがなく、長らく低迷している。
この現状から抜け出すために今オフは大改革を行い、移籍市場を賑わせた。白戸大聖や本多純平、永吉佑也など主力日本人選手の退団には驚かされたが、新加入選手は心強いメンバーが揃う。兒玉貴通(香川ファイブアローズから移籍)、谷口光貴(熊本ヴォルターズから移籍)、村上駿斗(山形ワイヴァンズから移籍)といったどこのチームでも日本人エースを張れる選手や、加藤寿一と寒竹隼人(ともに仙台89ERSから移籍)、パブロ・アギラール(長崎ヴェルカから移籍)とB1で実績を残している選手を獲得し、一躍優勝候補へと躍り出た。指揮を執るのは昨シーズンに引き続きラモン・ロペス・スアレスヘッドコーチ。スペイン代表ヘッドコーチも歴任した世界的名将のもと、2018-19シーズン以来のB1復帰を目指す。
誰がコートに立っても遜色のない層の厚さがあるのは間違いないが、個性の強い新加入選手が多いため、早い段階でチームケミストリーを高めることがスタートダッシュには欠かせない。バランサーのアギラールの存在はこれ以上ないほどに大きく、日本人選手の熾烈なチーム内競争にも注目だ。
所属選手一覧
『FP(ファンタジーポイント)最多日本人選手』
※FP(ファンタジーポイント)は、選手の活躍度合を計る指標となるポイント。各選手が実際の試合で記録した成績に応じて算出される。
兒玉貴通
B2屈指のポイントガードが地元福岡に電撃加入。昨シーズンは序盤に負傷離脱がありながらも平均8.5得点、2.0リバウンド、4.3アシストを記録しチームを牽引した。小柄ながら卓越したゲームコントロールと高いスコアリング能力を備えており、リーダーとして熱くチームを引っ張る姿にも注目だ。
【注目選手】
村上駿斗
昨シーズン、キャリアハイとなる33得点や、9試合連続2桁得点など大ブレイクを果たしたスコアラーが4シーズンぶりに福岡でプレーする。昨シーズンの平均スタッツは10.2得点、2.0リバウンド、3.5アシストと得点以外も好調。3ポイントシュートは2.6本の試投で40.3%と非常に高確率だった。
ギャビン・ウェア
2019-20シーズンに所属した熊本では平均18.9得点、12.2リバウンド、1.8アシスト、0.7スティール、0.8ブロックと大活躍。次シーズンからはBリーグを離れてフランス1部リーグなどでプレーしていたが、4シーズンぶりに日本に帰ってきた。力強いインサイドプレーを軸に、攻守にわたる中心選手としての活躍が期待される。
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