最後の晴れ舞台に相応しいオールスターゲーム
1月17日に37歳の誕生日を迎えるドウェイン・ウェイドが、NBA選手としてコートに立つのも、あと数カ月となった。ウェイドは、今シーズン開幕前に『One Last Dance』というタイトルの動画をYouTubeに投稿し、「僕にとって最後のダンスに付き合ってもらいたい。あと1シーズンで終わりにする。あと1年だけ、持っている力を出し切る」と語り、今シーズン限りでの引退を表明した。
ラストイヤーはシックスマンとして起用され、若い選手のメンターとしての役割も担っているウェイドをオールスターゲームに出場させようと、世界中のファンが彼に投票している。1月3日に発表されたファン投票中間発表では、40万9156票で東カンファレンスのガード部門2位にランクインした。1位のカイリー・アービング(セルティックス)とは50万票以上の差があるため、逆転は現実的ではないものの、先発として球宴の舞台に立つ可能性は残されている。
現役を引退する選手のオールスターゲーム出場に関しては、好意的な意見ばかりではない。中には、これからのNBAを背負って立つ選手、オールスターに相応しい成績をシーズン前半戦に残した選手を選出すべきという意見もある。たしかに、そうした声の方が正しいのかもしれない。しかし、2003年のドラフト全体5位でヒートから指名されて以降、ウェイドは誰もが認めるスター選手に成長し、NBAを牽引してきた。本来ならば、ヒートの優勝と共にコートを降りられれば最高の幕引きになるだろうが、それは起こりそうもない。プレーオフ進出が、今シーズンのヒートに達成可能なベストな結果だろう。であれば、優勝3回、オールスター選出12回を誇る彼の最後の晴れ舞台には、華やかなオールスターゲームが相応しいのではないだろうか。
ウェイドは、第1回目の中間発表の結果について、「(ファンのサポートに)感謝している」と語った。「オールスターゲームで、かつてのような自分を見たいと思ってくれるファンの皆が投票に時間を割いてくれて、恐縮している」
ヒート指揮官のエリック・スポールストラは、ウェイドに集まっている投票数について「彼がキャリアを通じて勝ち取ったもの」と称え、「人々は、正しい行いをする人を応援するもの」とも語り、ウェイドへの投票を支持している。
ウェイドにとって13回目、そして最後のオールスター出場が叶うかどうか、先発を決めるファン投票、そしてリザーブチーム枠を決める各チームのヘッドコーチ投票の行方に注目したい。