アイザイア・スチュワート

プロ3年目の昨シーズン、シュートレンジを広げるとともに得点力を向上

今オフ、NBAでは2020年ドラフトでNBA入りした選手たちが、所属チームと契約延長できるタイミングになったことでティンバーウルブズのアンソニー・エドワーズやホーネッツのラメロ・ボール、ペイサーズのタイリース・ハリバートンらがマックス契約を結んだ。彼らはみなチームの中心選手として活躍しており、今回の契約は妥当と言える。

そんな中、同じ2020年ドラフト組であるピストンズのアイザイア・スチュワートも契約延長に合意したことが分かった。マックス契約ではないが、4年総額6400万ドル(約90億円)の巨額で、4年目はチームオプション。最初の3年間で4500万ドル(約63億円)が保証されていると、地元紙『デトロイト・フリープレス』は報じている。

ドラフト全体16位でピストンズに入団したスチュワートは、昨シーズンは50試合の出場に留まったが、自己ベストの平均11.3得点に加え、8.1リバウンドを記録。また、センターからパワーフォワードへとポジションを変更したことに伴って、オフェンスでは積極的に長距離砲を狙うようになった。その結果、成功率こそ32.7%にとどまったが、1試合の平均3ポイントシュート試投数は前年の1試合平均0.6本から4.1本と大きく増加し、シュートレンジがかなり広がった。

ディフェンス面においてはインサイドを守れるサイズに加え、スイッチしてガードにも対応できるフットワークも備えている。こうして攻守ともに中心選手としての存在感を増したことで、今回の契約延長へと繋がった。ちなみにピストンズがドラフト指名した選手とそのまま契約延長をかわすのは、2016年にアンドレ・ドラモンドと5年総額1億2700万ドル(約180億円)で締結して以来となる。

昨シーズンも17勝65敗に終わるなど、現在のピストンズは4年連続で23勝以下と低迷が続いている。来シーズンの巻き返しにはモンティ・ウィリアムズ新ヘッドコーチの下、昨シーズンは故障でわずか12試合に終わった2021年のドラフト全体1位指名のケイド・カニングハム、新人の昨シーズンに平均16.3得点、5.2アシストを挙げたジェイデン・アイビーと共に、スチュワートもコアメンバーとしての活躍が求められている。