「この1カ月、バスケットボールはスケジュールの50%にも満たなかった」
現地7月9日、NBAドラフト2023で全体1位指名を受けたスパーズのビクター・ウェンバニャマが、サマーリーグのトレイルブレイザーズ戦に出場した。
現地7日のホーネッツ戦でデビューを飾ったウェンバニャマは27分のプレータイムで8リバウンド3アシスト5ブロックを記録したものの、フィールドゴール13本中2本成功の9得点に留まったこともあり、「僕個人としてはすべてが初めてで、慣れるのに必死だった」と語っていた。そして迎えた本日の2戦目、ウェンバニャマはパフォーマンスを向上させ、チームハイの27得点に加え、12リバウンド3ブロック1スティールを記録し、大器の片鱗をうかがわせた。
試合は第4クォーター開始時点で14点のビハインドを背負ったスパーズが猛追し、残り1分58秒にはウェンバニャマが3ポイントシュートを沈めて1点差に迫った。それでも、その後が続かず80-85で敗れた。そのため「試合に勝ちたかった」とウェンバニャマは言う。「もっとチームを勝たせる手助けができたと思う。僕たちは学び続けなければならない。第3クォーターはベストなプレーができなかった。そして第4クォーター、僕らは本当に圧倒的だった。チームの個性が表れていたね」
序盤は調子が上がらなかったウェンバニャマだが、シュートミスを自らもぎ取り、バスケット・カウントを誘発する規格外のプレーを見せるなど、尻上がりに調子を上げていった。デビュー戦とは異なり、及第点以上のプレーを見せたウェンバニャマは「個人的には試合ごとに良くなっていくのは普通のことだと思う。2日前が最初の試合だったからね」と言い、高い適応力を証明した。
コート外での多くの仕事をこなし、デビュー戦はバスケから離れていた影響が間違いなくあった。それを自覚するウェンバニャマも「この1カ月、バスケットボールはスケジュールの50%にも満たなかったと思う。我慢できないよ。人生で特別な瞬間なのは分かっているけど、正直終わってよかった。僕は純粋にバスケをプレーしたり、ワークアウトがしたいんだ」と語った。
先日、ウェンバニャマはNBAでの1年目に備えるため、ワールドカップを欠場することを公表した。彼の欠場は自国や日本のファンにとっては残念だろうが、ウェンバニャマは自身の決断が正しいと確信している。「ワールドカップに出場しないから、僕の人生を変える素晴らしい2、3カ月が待っている」