制限付きFAの守備職人、マティース・サイブルの獲得にも動く
『ESPN』が、マーベリックスがセルティックスのグラント・ウィリアムズをサイン&トレードで獲得すると報じている。
今オフ、ウィリアムズは制限付きフリーエージェントとなっていたが、4年総額5300万ドル(約76億円)の契約でマーベリックスと合意。このトレードはスパーズも絡めた3チーム間で成立し、セルティックスは複数のドラフト2巡指名権と620万ドルのトレードエクセプション(過去のトレードで放出した選手の年俸が獲得した選手の年俸を上回った場合、その差額に10万ドルを加えた金額を選手獲得に使えるルール)、スパーズはマーベリックスからレジー・ブロックと2030年ドラフト指名の交換権を得る模様だ。
24歳のウィリアムズは、2019年ドラフト全体22位指名でセルティックスに加入。1年目から右肩上がりで成績を向上させ、4年目の昨シーズンは79試合出場で平均25.9分出場、8.1得点、4.6リバウンドを記録(いずれもNBAにおけるキャリアハイ)。タフなディフェンスに加え、昨シーズンは3ポイントシュートを39.5%の確率で沈め、3&Dとしてセルティックスの貴重な戦力となった。
しかし、セルティックスは今オフ、ウィザーズからクリスタプス・ポルジンギスをトレードで獲得し、今シーズンが契約最終年だった彼と2年総額6000万ドル(約86億円)での延長に合意したと言われている。そして、来季終了後にはジェイレン・ブラウンがフリーエージェントになることを考えると、ウィリアムズを引き留めるだけの契約を提示できるサラリーキャップの余裕がなかった。
マーベリックスは今オフ最大の優先事項となっていた、昨シーズン途中にトレードで獲得したカイリー・アービングとの再契約に成功。ルカ・ドンチッチ、アービングの2大エースをサポートする存在として、3&Dとして計算できるウィリアムズは的確な補強だ。
さらに『The Athletic』のシャムス・カラニア記者は、マーベリックスがトレイルブレイザーズから制限付きフリーエージェントとなっていたマティース・サイブルとも3年総額3300万ドル(約48億円)で合意したと報じている。ただ、ブレイザーズは48時間以内に同額を提示すればサイブルを引き留めることができる。
26歳のサイブルは昨シーズン、セブンティシクサーズとブレイザーズの2チームで計71試合出場、平均4.1得点、2.0リバウンドを記録。2020-21シーズン、21-22シーズンと連続でオールディフェンシブチームのセカンドチームに選出されたように、守備職人として確かな実力の持ち主だ。ブレイザーズの動向次第だが、ここでサイブルも獲得できれば、マーベリックスは課題の守備力向上に対する大きな成果を得られる。