チェット・ホルムグレン

昨シーズン、ドラフト全体2位で入団も開幕前の故障で無念のシーズン全休

現地3日、NBAではルーキーや2年目、3年目の若手を主体としたサマーリーグが開幕した。ソルトレイクシティで行われているリーグ戦では、地元のジャズとサンダーが対戦。昨年のドラフト全体2位指名でサンダーに入団もシーズン開幕前の負傷により、プロ1年目を全休となったチェット・ホルムグレンが出場し、約1年ぶりの実戦ながら29分の出場で15得点9リバウンド4ブロック2アシストを挙げた。

216cmのサイズと機動力を備えたオールラウンダーのホルムグレンは、大ケガからの回復具合に自信を見せる。「足の調子は良いよ。(全休の原因となった)故障はこれまで経験したことのないものだった。ただ、もし僕の記憶が消えたとしたら、手術の跡以外は自分に何が起こったのか分からないくらいだ」

ただ、同時に慎重な姿勢も崩していない。「ただ、コンディション面については、復活に向けて超えるべきハードルは何百万とある。1年も試合でプレーできないことで、自分がどんな状況なのか理解するのは本当に難しいこと。トレーニングを続けて、トレーニングキャンプにはシーズンを戦える身体で迎えたい」

そして、「試合に出続けることは、本当に自分自身との戦いだった。これまでやるべき事を忠実に守ってきたから、今日はそれに対するご褒美のようなモノだと感じているよ」と言い、久しぶりの実戦を満喫しプレーできる喜びを実感している。

もちろんサマーリーグとNBAでは相手のレベルが天と地程の差がある。それでもホルムグレンのプレーは、新シーズンでの期待感をかなり高めるものだった。特に目立ったのは守備面で、恵まれたサイズの一方、線の細さからフィジカルコンタクトを不安視する声もあったが、この試合ではダンクにいった相手をバレーボールのブロックのように両手で跳んで弾き飛ばす圧巻のプレーを繰り返すなど、リムプロテクターとしての秀逸さを存分に見せた。

「僕が試合に出て、もっともやりたくないのは慎重になることだった。アグレッシブにプレーし、インパクトを与えたかった」。この言葉通りのプレーを見せたホルムグレンの復帰が、新シーズンのサンダーにとって大きなプラス材料になることは間違いない。