ディアンジェロ・ラッセル

八村、リーブスの引き留めと合わせ、今オフは継続性の重視へと方針転換も

2022-23シーズンのレイカーズは、ウェスタンカンファレンス進出を達成し、プレーオフ1回戦敗退の昨年、プレーオフ進出すら逃した一昨年と、過去2年間の低迷を払拭する戦いを見せた。このまま良い流れをキープし、王座奪還を狙うために今オフにどんな編成を行うのかが大きな注目を集めている。

レイカーズはまず、八村塁とオースティン・リーブスにそれぞれ「クオリファイング・オファー」を提示し、2人とも制限付きフリーエージェントになった。これによりレイカーズは、他チームと同額のオファーを提示することで、両者を引き留めることが可能となっている。サラリーキャップのことを考えれば簡単にはいかないだろうが、昨シーズン終盤における両者の貢献度とこれからのチームを支えていける若さも考慮し、2人とも引き留めたいところだろう。

そして今、レイカーズの重要補強ポイントとして度々取り上げられているのがポイントガードだ。キャバリアーズ時代にレブロン・ジェームズとのコンビでNBAチャンピオンを達成しているカイリー・アービングを筆頭に、様々なビッグネームが獲得候補としてメディアをにぎわせている。

しかし、『The Athletic』のジョバン・ブハ記者は、レイカーズが少なくともフリーエージェントとなるディアンジェロ・ラッセルとの契約延長に取り掛かると見ている。27歳のラッセルは、2015年ドラフト全体2位でレイカーズに加入するもチームにうまくフィットせず、2年目のシーズン終了後にネッツへとトレードで放出される。その後、ウォリアーズ、ティンバーウルブズを経て今シーズン途中にレイカーズへと復帰を果たしていた。

ラッセルは加入後のレギュラーシーズン17試合の全てに先発し、平均17.4得点、3ポイントシュート41.4%、6.1アシストを挙げ終盤のレイカーズの巻き返しに大きく貢献。だが、プレーオフでは守備面の問題が目立ったこともあって徐々に出場機会を減らし、特にスイープ負けを喫したナゲッツとのカンファレンスファイナルでは4試合で平均6.3得点、3.5アシストと精彩を欠いていた。

後味の悪い終わり方となったラッセルだが、ブハ記者はレイカーズが、八村、リーブスと共にラッセルを引き留めてチームのケミストリー強化を図りたいという意向を持っていると主張。そして近年はブランドン・イングラム、カイル・クーズマを筆頭に活躍した若手の放出が目立っているレイカーズが、レブロンとアンソニー・デイビスの2大エース体制となって以降では初めて継続性を重視するオフになると続ける。

本当にレイカーズがこれまでの方針を転換し、今オフは現有戦力の引き留めに注力するか。それとも再びビッグネームの獲得に動くのかは現時点では不明だが、オフシーズンにおいてもレイカーズが引き続き話題の中心にいることだけは確かだ。