代表への忠誠心を強調「フランスチームは引き続き僕にとって大切なモノです」
今年のNBAドラフト全体1位でスパーズに指名されたフランス出身のビクター・ウェンバニャマが今夏のワールドカップを欠場することになった。当初、ウェンバニャマはワールドカップに出場する考えを示していたが、NBAでのルーキーシーズンに向けた準備と、母国開催となる来年のパリ五輪に集中するため方針を撤回した。
フランスを代表するスポーツ紙『レキップ』で、ウェンバニャマはこのように語っている。「(ワールドカップ出場は)自分の成長や健康面において現実的ではない。皆さんが今回の判断を理解してくれることを望んでいる。自分にとってもフラストレーションが溜まる判断となった」
さらにフランス代表への変わらない忠誠心を強調している。「フランスチームは引き続き僕にとって大切なモノ。代表で可能な限り多くのタイトルを取りたい。ただ、今回の欠場は必要な犠牲だと思う」
また、今回の判断にはここ2年間で多くの試合数をこなしたことによるコンディション面も影響した模様だ。実際、ウェンバニャマは今シーズンに所属したフランスリーグの『メトロポリタンズ92』で計44試合、さらにフランス代表のワールドカップ予選に4試合出場とフル稼働した。さらに今後、NBAでの82試合というより過酷なスケジュールをこなすにあたって、今夏をコンディション調整に当てたいと考えるのは妥当だ。
ちなみにスパーズはワールドカップに出場するかどうかについてウェンバニャマの決断を尊重する姿勢で、欠場を求めたわけではないと見られている。
フランス代表はワールドカップ直前に東京の有明アリーナで日本代表、オーストラリア代表とそれぞれ強化試合が予定されている。日本でウェンバニャマを生観戦できないことは残念でならないが、今回の決断を生かし、彼のNBA1年目からの大暴れを楽しみに待ちたい。