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フリースローが決まらず大いに苦しむも、延長戦では完璧なプレーを披露。

東カンファレンスのプレーオフ準決勝、ヒートとラプターズの対戦。5月3日の第1戦ではオーバータイムの末にヒートが勝利したが、その2日後に行われた第2戦では逆の展開になった。

先行したのはラプターズ。開始数分こそビハインドを背負ったが、積極的に仕掛けて相手の2倍以上のシュートを放ち第1クォーターを29-19と順調な滑り出しを見せる。しかし、彼らの足を引っ張ったのはプレーオフの緊張感だった。

影響が出たのはフリースロー成功率。デマー・デローザンは第1戦で右手の親指を痛めていた影響もあり、8本のフリースローを投げて成功わずか2つ。デローザンはフリースロー試投数でリーグ3位、成功数は2位のスペシャリストだが、その彼でも敵地でのプレーオフ準決勝では平静にプレーできなかったようだ。彼の動揺がチームメートにも伝播したのか、結局、試合を通じてのラプターズはフリースローを26本投じて14本成功(53.8%)。途中までは18本投じて8本と苦しんだ。

それでもラプターズは終始積極性を失わず、とにかく攻めでも守りでも果敢なプレーを続けた。フィールドゴール成功率は41.9%で、ヒートの49.4%を大きく下回ったが、放ったシュートの数がヒートの79本に対し93本と上回った。またフリースローも26本を投じた一方で、相手に許したフリースローは13本に抑えた。

テレンス・ロス、ヨナス・ヴァランチュナス、ラウリー、ゴラン・ドラギッチ、ドゥエイン・ウエイドによる得点のたびに優勢と劣勢が入れ替わった第4クォーター終盤を経て、86-86で勝負はオーバータイムへともつれる。

2日前に延長で敗れた展開が頭に浮かんだだろうが、ラプターズの選手たちは臆することなくプレーした。そして5分の延長戦のうち4分半を無失点で切り抜け、最終的に96-92で息詰まる接戦をモノにしている。

勝利の立役者はヴァランチュナス。第1戦での24得点14リバウンドに続き、この試合でも15得点12リバウンドと活躍。相手に流れが傾きそうなタイミングでのオフェンスリバウンドが効いた。ヒートはスターターの5選手すべてが2桁得点を記録したが、合計21度のターンオーバーを記録するなどオフェンスに課題を残した。

第3戦はマイアミに舞台を移し、7日に行われる。